2020/08/11
[フィリピン] 観光業2021年には再び軌道に乗る
フィリピンの観光業関係者の多くが、観光ビジネスが今後6か月から1年程度で元通りになるはずだと楽観的な見方をしていることが分かりました。
イスラ・リパナ/PwCフィリピンが行った「フィリピン観光調査(Philippine Tourism Survey)」Covid-19版で、観光業界関係者の63%が、来年にはまたビジネスが軌道に乗ると楽観的な見方をしていることが分かりました。
また、調査の結果、回答者の88%が、強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)で2020年の収益が50%以上減少する見込みだと答え、97%がコロナウィルスがビジネスをするに上で重大な影響を及ぼす可能性があると答えています。
調査の中で、観光業関係者は、パンデミックとルソン島その他の地域で実施されたECQがもたらした課題や懸念事項について質問されました。
フィリピン観光調査:Covid-19版は、PwCが観光局(Department of Tourism)のプログラムや取り組みへのサポートの一環として、観光局と協力し実施したものです。
観光セクターは、国内の主要産業のひとつになるまでに成長、2019年のGDPの12.7%を占めています。フィリピン経済に2.48兆ペソ(約5.4兆円)の直接的な貢献をしただけでなく、571万人のフィリピン人の職、つまり国の雇用の13.5%を生み出しました。
DOTのバーナデット・ロムロ - プヤット長官は、DOTの観光対策・回復プログラムの中で、適切な資金援助や政策を打ち出すことで、DOTは観光ビジネスを支えていくことを宣言しています。
「適切なインフラを整え、ニューノーマルの基準にのっとった健康・衛生手順の強化に向けて取り組んでいます。より持続可能で、レジリエント、かつ包括的な観光業を作ることが目標です。」と長官は述べています。
PwCフィリピンの会長・シニアパートナーのアレクサンダー・カブレラ氏は、フィリピンの観光業がCovid-19から回復できることに対して楽観的です。
「フィリピンには美しい島々があり、パンデミックがさえ落ち着けば、また観光客は戻ってきます。しかし、この機会を利用して、スキルアップとデジタル化を助けることで、業界を再構築し、ビジネスの仕方を再考し、安全と健康のスタンダードを確実に守れるようにしなくてはなりません。医療観光、農業観光の促進は、フィリピンの観光セクターを再スタートさせるうえで優先できるプログラムとなるでしょう。」とカブレラ氏は話しています。
カブレラ氏はまた、調査にあたってインサイトを共有してくれた247の業界関係者に対して感謝の意を表しました。
「今は誰にとっても厳しいときですが、私たちが過去に頑張ってきたおかげで、このセクターがGDPに最も貢献する産業のひとつに成長したことを忘れてはなりません。決意を新たにすることで、このパンデミックを乗り切ってより良い成果を残せると確信しています。」とカブレラ氏は述べています。
(トップ画像:Photo by Big Dodzy on Unsplash )
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