2022/07/19
専門家らは、ホーチミンシティに対して、都市計画を改善することで、洪水や交通渋滞といった切実な問題を軽減するように求めています。
専門家らは、国内最大の都市であるホーチミンシティが直面する多くの問題は、「貧弱な計画の上で行われた都市開発」が原因であると述べています。
都市計画は環境を変え得る、と専門家らは指摘します。例えば、舗装エリアを増やし、雨水が土壌に吸収されなくなったことで、低い土地を中心に洪水が増えると述べています。
建築士のゴ・ヴィエット・ナム・ソンは、人と建設工事の集中が、ホーチミンの渋滞と洪水の原因の一部だと述べました。
「ホーチミンシティの中心部に都市開発が集中しすぎている」と指摘し、ダウンタウンに集中させず、市街地をいくつか作る必要があると述べています。
「緑があるスペースや水域がないことももう一つの原因です。」
さらに、固形廃棄物管理が不十分だと、雨水・下水の排水管を詰まらせ、水があふれて洪水になります。
市の中心地の社会インフラの密集を減らし、緑や水を増やすべきだとも述べました。また、中心部の地下スペースに、雨水をためる貯水池を作ることで洪水を防止すべきだとも提言しました。
ホ・ロン・ピ博士は、下水システムの能力を改善し、雨水を貯蔵する貯水池を作り、運河を浚渫して水位を低く保つことが必要だと話しています。
「しかし、洪水対策工事のコストは高く、ホーチミンシティには払えない。民間投資が必要です。」
アパートメントの建物建設の規制が不十分なこと、廃棄物管理が不適切なこともまた、洪水に繋がると博士は述べています。不動産デベロッパーにグリーンスペースや水を増やして貯水量と排水能力を増やすことを義務づけるべきだと主張します。
運輸省の関係者の話によると、交通渋滞に対処するため、大規模な工事がピッチを上げて行われます。これには、環状線2号、3号、4号、そして、地下鉄1号線、2号線が含まれます。
ホーチミンシティ-モックバイ高速道路のオープン、ホーチミンシティ-チュンルオン間、ロンタイン-ドーザイ間高速道路の拡張、ホーチミンシティ-トゥーザウモット-チョンタイン自動車道が控えています。
また、国道1号、50号、13号の拡幅工事に加えて、複数の橋の建設も行われます。
洪水への対策としては、市は、市内の運河の水環境の改善プロジェクトの第3フェーズ、排水・汚水ネットワークの改善、西部の気候変動の影響軽減工事を近く始める予定にしています。
また、高潮による洪水対策として行われる10兆ドンのプロジェクトの第1フェーズも加速しようとしています。
(出所:Vietnam News)
(画像:Image by Tri Le from Pixabay )
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