[フィリピン] Bayanihan2法:1,655億ペソの追加景気刺激策

2020/09/21

[フィリピン] Bayanihan2法:1,655億ペソの追加景気刺激策


ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、国として団結してCovid-19からの回復を目指す法律Bayanihan to Recover as One Act(通称Bayanihan 2)に署名し、パンデミックへの対応と回復のために1,655億ペソ(約3,575億円)を投じます。


2020年9月11日、クリストファー・ゴー元老院議員が、大統領の署名を発表しました。8月20日に元老院に批准され、その1週間後に代議院に批准がされました。


大統領府ハリー・ロケ報道官もまた、その情報を肯定しています。


Bayanihan2は、Covid-19に対して回復力のある国にしていく上で、徐々に経済を再開し、ビジネスを支え、成長を再活性化させる努力をする中で重要な存在だとロケ報道官は声明の中で述べています。


景気刺激策は、1,400億ペソ(約3,024億円)相当の一般支出に加え、255億ペソ(約551億円)の追加予備資金で構成されています。


下院少数党院内総務のベニー・アバンテ下院議員は、資金の用途を監督する監督委員会を作るよう求めています。


保健省には、フェースマスク、個人防護具、靴カバーおよびフェースシールドのための30億ペソ(約65億円)、医療関係者の緊急雇用と報酬のために135億ペソ(約292億円)が割り当てられます。


同法はさらに、一次隔離施設の建設と、既存の公立病院の拡張のために45億ペソ(約97億円)が当てられます。


45億ペソ(約97億円)は、国防省に割り当てられ、海外から戻ってきたフィリピン人労働者でCovid-19の陽性反応が出た者の隔離と治療の費用に使用されます。さらに、8.2億ペソ(約18億円)は、外務省の本国帰還支援のために当てられます。


130億ペソ(約281億円)は、一時的に職を失った労働者のための支援として、60億ペソ(約130億円)は、社会福祉・開発省のロックダウンエリアの現金支援に使用されます。


50億ペソ(約108億円)は、約50,000万人の接触追跡者の雇用の訓練のために、100億ペソ(約216億円)は、Covid-19検査と、治療薬やワクチンが入手可能になった時の購入のための準備資金となります。


その他のセクターへの補助金は以下の通りです。

(ア)  小規模企業を中心とした融資返済猶予のため政府系銀行への資本注入に394.7億ペソ(約853億円)。
(イ)  農家と農林省の「プラント・プラント・プラント」プログラムのための支援240億ペソ(約518億円)。
(ウ)  運輸省のパンデミックにより重大な影響を受けた企業支援のために95億ペソ(約205億円)。
(エ)  観光業界に41億ペソ(ツアーガイドの訓練および補助金1億ペソを含む)(約89億円)
(オ)  教育省にブレンド型ラーニング実施のための40億ペソ。
(カ)  国内のスマートキャンパス整備のための30億ペソ。
(キ)  国立銀行から地方政府向け融資の支払利息のための補助金20億ペソ。
(ク)  地方政府支援のための15億ペソ。
(ケ)  TESDA奨学金に10億ペソ。
(コ)  パンデミックにより重大な影響を受けた学生のための補助金・手当に6億ペソ。
(サ)  国立大学の教職員・非常勤講師の手当に3億ペソ。
(シ)  国を代表するアスリートおよびコーチの手当に1.8億ペソ、など。
(ス)  フィリピン大学ディリマン・コンピューター・リサーチ研究所に1,500万ペソ。
(セ)  保健技術査定委員会に1,000万ペソ。
(ソ)  フィリピン赤十字のコンピューターを使ったライセンス付与に250万ペソなど。

Bayanihan2法は、大統領から議会に対して月1回年末までレポートを求めることになっています。以前のBayanihan法では、毎週1回の正式レポートを求めていました。

(出所:CNN

(トップ画像:Gerd Altmann from Pixabay )