[フィリピン] 需要増でリゾートコミュニティの物件価格上昇

2020/11/10

[フィリピン] 需要増でリゾートコミュニティの物件価格上昇

長引くコロナウイルスの流行により、ロックダウンに疲れた富裕層の別荘の需要に火をつけ、メトロマニラ外の海沿いのレジャーコミュニティの不動産価格が元気になっています。


不動産サービス会社リーチュウ・プロパティ―・コンサルタンツ(Leechiu Property Consultants(LPC))によると、メトロマニラ内のロックダウンにつかれた富裕層が、タリ・ビーチ、カワヤン・コーブ、プンタ・フエゴ半島、およびその周辺エリアなど、バタンガス州のリゾートエリアで不動産を買う動きが見られるようです。


LPCのCEO、デイヴィッド・リーチュウ氏は、「プンタ・フエゴだけでも、過去数か月間に少なくとも40軒が取引されました。このようなボリュームの取引は、20年くらい見たことがありません。」と話しています。


その結果、これらの地域の不動産価格が上がっています。タリ・ビーチでは46%、カワヤン・コーブやプンタ・フエゴでは20%ほど上昇が見られ、多くの取引が現金でなされているということです。


富裕層は、コロナウイルスの感染拡大の中心となっているメトロマニラから離れた、より健康的な環境を求めているようです。メトロマニラの主要なビジネス地区での不動産取引は、コロナウイルスの感染拡大にともなって減速しました。


また、在宅勤務が一般的になっている今、購入する余裕のある人たちが、景色のよい場所に我先にと別荘を建設しています。最大速度100mbpsと、インターネットの接続環境が良くなったことも、これらのレジャーエリアのブームに貢献しているようです。


主にバタンガス州のゲーテッド・リゾートコミュニティ(門に警備員が配置され塀で囲われたレジデンシャルエリア)を中心とした、このような別荘市場は、2020年3月以降価格を上げてきています。最近完成した高速道路で、メトロマニラから景色のよい海岸エリアのコミュニティまでの所要時間もぐっと短くなりました。

(出所:Business Inquirer

(トップ画像:Photo by Jonal Dela Cruz on Unsplash