[フィリピン] 景気回復とともに不動産市場もより活発に

6月1日よりコミュニティ隔離措置のレベルが引き下げられたフィリピンですが、パンデミックが落ち着けば景気の立ち直りが予想されており、不動産市場も来年から活発になるとみられています。

[フィリピン] 景気回復とともに不動産市場もより活発に


6月1日よりコミュニティ隔離措置のレベルが引き下げられたフィリピンですが、パンデミックが落ち着けば景気の立ち直りが予想されており、不動産市場も来年から活発になるとみられています。


ビジネス・ワールド紙は、フィリピン中央銀行(BSP)の政策・専門管理部門のマネージングダイレクター、リン・ハビエール氏の話として、「不動産セクターの回復は、フィリピン経済と世界経済の拡大のペース次第だが、フィリピンは2021年に堅調な回復を見せることが予想されており、不動産セクターもより活発化する」と報じています。


ハビエール氏は、不動産コンサルタント会社コリアーズ・インターナショナル・フィリピンのデータを用いて、今回の経済危機をきっかけに、特にオフィスとレジデンシャルにおいて、需要が弱まっていることに言及しました。


コリアーズ・インターナショナルは、マニラ首都圏の地価が今年第4四半期には、5~15%ほど減少、賃料や価格も下落すると予想しています。成約率もまたほとんどのセグメントにおいてスランプを迎えるとみられています。


ハビエール氏はこれについて、「2020年の実質国内総生産(GDP)成長率の予測が引き下げられたのを受けて、経済危機をどのくらいで乗り切れるかにもよりますが、すべてのセグメントにおいて何らかの影響はみられるでしょう。」と話しています。


2020年第1四半期、フィリピンの経済成長率は-0.2%となり、アジア通貨危機の1998年第4四半期以来初のマイナス成長となりました。


ハビエール氏は、フィリピンの銀行業界について、不動産業界に起こりうるリスクも含めて、危機を乗り切るだけの「健全なポジション」にあると言います。「銀行は、現在実施されている強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)*による、潜在的な貸倒れや流動性制約に耐えうるだけの、十分な資本と流動性のバッファーを持ち合わせている」と自信を見せています。

*注:2020年6月2日現在、マニラ首都圏では警戒段階が引き下げられ、一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)となっています。

ハビエール氏によると、フィリピン銀行業界の主要な指標は、法的に定める最低要件を超えるレベルを維持しており、大手銀行の自己資本比率は15.4%、流動性カバレッジ比率は169.9%と、銀行の安定した審査業務を反映しています。


ハビエール氏は、予備調査の結果として、予想される不良債権(NPL)の増加は、貸倒引当金と資本金のバッファーで十分にカバーできる見込みであることも明かしています。


(出所:Business World Online

(トップ画像:Photo by Micheile Henderson on Unsplash )