2022/05/19
フィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas(BSP))は、景気回復が加速する中インフレが進んでいるのを受け、1年以上も据え置いてきた金利を2.25%に引き上げました。
BSPのベンジャミン・ディオクノ総裁は、2022年5月19日、25ベーシスポイントの利上げを行うという金融政策決定会合(Monetary Board)の決定を発表しました。
金融政策会合が最後に利下げを行ったのは2020年11月。その後、金利は2%で保たれてきました。今回の利上げは、2018年に複数回行われた利上げ以来、最初の利上げになります。
▼フィリピン政策金利の推移(出所:Trading Economics)
中央銀行の金利をベンチマークとして、各銀行や金融機関が、ローン、クレジットカード、預金の金利を決めています。
2022年第1四半期、フィリピンの国民総生産(GDP)は8.3%成長しました。市場の予想を上回り、政府の2022年通年の目標7~9%の範囲に収まってきました。
しかし、基本材の価格は4月に4.9%上昇、BSPの通年の目標である2~4%のレンジを上回りました。インフレは平均して3.7%程度、目標域内には収まっていますが、上限に近づきつつあります。
BSPのベンジャミン・ディオクノ総裁は、インフレの圧力により緩和的なスタンスを続ける余裕が「かなり狭まっている」と話していました。
(出所:CNN Philippines)
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