2018/01/24
この記事の3つのポイント フィリピンでは外国人は土地を購入できないが、コンドミニアムやタウンハウスは購入できる フィリピンは書面主義なので、外国人にとって安心して不動産を購入することができる 外国人がフィリピンのコンドミニアムを購入する場合、基本的にはビザは必要ない |
フィリピンでは、外国人名義で土地付き一戸建てを購入することはできません。
しかし、コンドミニアムやタウンハウスは、外国人が本人名義で購入および登記できます。
フィリピンでは、外国人が土地や戸建て住宅を所有できません。
外国人による土地の所有が認められていないうえに、戸建て住宅は登記簿において土地と同一に扱われるためです。
配偶者がフィリピン人であれば、配偶者の名義で購入することはできます。
コンドミニアム相当のタウンハウスは、外国人による本人名義での登記が可能です。
フィリピンのタウンハウスは、日本におけるテラスハウスのような形をしています。
ただし、タウンハウスは、物件数が少ない上に都市部の好立地には建てられないため、投資用に購入されることは少ないです。
ちなみに、フィリピンでは、外国人が購入する不動産に価格の規制はありません。
外国人は、高級コンドミニアムに限らずローカル向けの低価格物件も購入できます。
外国人は、コンドミニアムの一部屋を区分登記して所有できます。
コンドミニアムは、日本で言うところの分譲マンションです。
フィリピンのコンドミニアムは、高層でプール付き、24時間体制のセキュリティも整っています。
ただし、外国人が所有できるのは、例えば全100戸の物件であれば40戸までなど、1棟あたり4割の戸数までに制限されています。
フィリピン不動産投資はプレビルドのコンドミニアムが主流
フィリピンで外国人が購入する不動産として一般的なのはコンドミニアムです。
コンドミニアムを購入する方法としては、プレビルドがメインとなります。
プレビルドとは、コンドミニアムを企画段階で購入契約することです。
フィリピンだけでなく、新興国の都心部では一般的な販売方法です。
プレビルドの物件は、計画から完成まで数年かかり、その間は購入するタイミングによって値段が変わります。
計画段階から工事が進むにつれて値段が上がり、竣工時は計画時に比べて数10%ほど販売価格が高くなることがあります。
そのため、物件の計画段階でコンドミニアムを購入することが、フィリピン不動産を割安に購入するポイントです。
ただし、プレビルドにもメリットとデメリットがあります。
プレビルドの物件を購入する際は、メリットとデメリットを理解した上で、判断することが重要です。
フィリピンで販売されているプレビルドのコンドミニアムは、例えば日本の新築投資用マンションと比較すると、割安で購入できます。
また、支払いについては複数の方法があり、一定期間ごとの分割払いで支払える場合もあります。
フィリピンの不動産購入に際しては、日本人でも現地銀行の住宅ローンを利用可能です。
プレビルドの物件を購入する場合は、竣工時の残額支払分を現地銀行から借り入れ、支払にあてることができます。
すでに解説したとおり、プレビルドのコンドミニアムは、建設期間中は物件完成時よりも安い価格で販売されます。
この特徴を利用すれば、建設期間中に安く仕入れてから完成時に転売することで、転売益も狙えるでしょう。
分割払いは、一度に多額の現金を用意せずとも済む点でメリットがあります。
しかし、日本の金融機関から何度も外為送金の手続きを取るのは煩雑です。
金融機関と支店によっては、担当の銀行員に経験がないために、外為送金を断られることもあります。
送金手続きに手間取っていると、着金が売主指定の期限に間に合わず、トラブルに発展する恐れもあるでしょう。
確実に送金を完了させるためには、最寄りの金融機関から外為送金ができるかどうか、あらかじめ電話などで確認しておくことが重要です。
フィリピンを含む海外のプレビルド物件は、最終的に完成しないこともあります。
過去に発生した海外不動産投資にまつわるトラブルの多くは、物件が完成せず引渡しを受けられないというものです。
なお、未竣工にまつわるトラブルにおいては、支払い済みの資金は買主に返金されていません。
プレビルドの物件を購入する前には、必ず売主の分譲実績や物件の売行きなどを確認することが重要です。
プレビルドの物件を購入した場合は、資金の支払いについて複数の方法があり、売買契約を締結してから段階的に支払っていく方法もあります。
段階的な支払いは、時間的に資金を用意する余裕ができる点がメリットです。
しかし、見方を変えると、物件が完成するまで所有権移転ができず、家賃収入も生まれないという点ではデメリットもあります。
引渡し時一括清算の方法をとれば、支払までに資金を運用することもできるでしょう。
支払方法に複数の選択肢がある場合は、どの方法が最善かよく検討してから決断する必要があります。
フィリピンでは、外国人でも安心して不動産を購入できます。
フィリピンは「書面主義」の国だからです。
フィリピンはアメリカの植民地だったため、法律や契約書が英米法基準で整備されています。
フィリピン不動産の所有権を規定する法律は、日本よりも厳格です。
不動産購入のおおまかな流れとしては、まず購入希望物件を決定後、期日内に手付金を支払います。
所定の購入予約申込書に記入するとともに、購入代金の支払方法に応じて必要書類を提出します。
その後、物件の引き渡しと登記が行なわれます。
不動産の購入代金は、複数の支払方法やスケジュールの中から選択して支払うことが可能です。
外国人がフィリピンでコンドミニアムを購入する場合、基本的にビザは不要ですが、事前に確認しておくと安心です。
入国管理局の指導により、一部のコンドミニアムでは、長期滞在ビザのない外国人旅行者は契約できないこともあります。
フィリピン不動産の物件価格はフィリピン・ペソ建てです。
今後円安が進むと考えるのであれば、早めに全額支払を済ませるか、現地銀行で円をペソに両替・ストックしておいて今後の支払に備える等の方法が有効です。
フィリピン不動産の登記済証は、中央銀行で印刷されたシリアルナンバー付きの証券です。
登記済証が届くまでには、登記手続きから数ヶ月かかることもあります。
フィリピンでは、海外投資家の不動産投資マネーが流入しており、不動産の購入需要が拡大中です。
その一方で、不動産市場がバブルとも言える状態になり、バブルが弾けてしまうリスクもはらんでいます。
特に、フィリピンの首都・マニラの高級住宅地として知られるエリアには、海外投資家の不動産投資マネーが集中しています。
また、フィリピンは旅行先として人気ですが、日本の外務省が渡航の注意喚起を出している地域もあります。
フィリピンには安全面で不安の残る地域があることも事実です。
フィリピンでは、経済の停滞が続いたことで外国資本の誘致が遅れ、不動産価格も安値に放置されてきました。
近年では、政治の安定や政府の積極的な外国資本誘致によって、フィリピンは高成長国へと変貌を遂げており、フィリピン不動産も注目を集めています。
また、東南アジアの諸国で比較しても、継続的な人口増加に加えて米ドルやユーロに引けを取らない通貨の安定性など、フィリピン不動産の将来性は非常に大きいです。
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