[ベトナム] 不動産在庫2020年4Qに大幅増加

パンデミックの影響、法規制上のボトルネック、デベロッパーの限定的な財務能力など上場会社の不動産在庫などにより、多くのプロジェクトが停滞し、2020年第4四半期の上場会社の不動産在庫は前年比で大幅に増加しました。

[ベトナム] 不動産在庫2020年4Qに大幅増加

パンデミックの影響、法規制上のボトルネック、デベロッパーの限定的な財務能力など上場会社の不動産在庫などにより、多くのプロジェクトが停滞し、2020年第4四半期の上場会社の不動産在庫は前年比で大幅に増加しました。


ダット・サン・グループ(Dat Xanh Group (DXG))の財務諸表によると、同社の2020年の売上は2.89兆ベトナムドン(約133億円)となり、2019年のたった半分ほどとなりました。また、2009年に上場して以来初となる、1,260億ドン(約5.8億円)の純損失を出しました。


2020年12月31日の時点での在庫は51%増の10.2兆ドンとなり、同社の総資産の55%を占めています。竣工済みのプロジェクトの在庫は、主にアンヴィエン(An Vien)とラックスガーデン(Luxgarden)プロジェクトです。竣工前プロジェクトについては、2020年建設工事にまったく進捗がありませんでした。これらのプロジェクトには、トゥードゥック区のトゥーイェン・ソン(Tuyen Son)、ヘップ・ビン・フォック、ジェムリバーサイド(Gemriverside)、モーストリート(Mo Street)などのプロジェクトがあります。


ファット・ダット・リアルエステート・デベロップメント社の在庫も16%増加し、9.3兆ベトナムドン(約428億円)となりました。同社の総資産のほぼ60%に相当します。


アンジア・リアルエステート・デベロップメント&インベストメント社の財務諸表でも、2020年12月末時点の同社の在庫が2019年末と比較して120%増の5.7兆ドン(約262億円)まで膨れ上がっています。こちらは同社の総資産の59%に相当します。


アンジア(An Gia)社の在庫増となったプロジェクトには、ザ・ソング(The Song)、ザ・ウェステージ(The Westage)、リバーパノラマ1(River Panorama)、パノラマ2、スカイ89、シグニアル(Signial)などがあります。


ナムロン(Nam Long)社の在庫は、40%増の6兆ドン(約276億円)超となりました。主に、ホーチミンシティのアカリシティ(Akari City)、ロンアン省のウォーターポイント(Waterpoint)、ドンナイ省のパラゴン・ダイ・フォック(Paragon Dai Phuoc)、ヴァムコドン(Vam Co Dong)、ノヴィアプロジェクトによるものです。


市場の竣工プロジェクトの在庫は、平米あたり3,500万ドン(約16万円)超の価格がついたものがメインとなっています。


ベトナム不動産協会の副会長グエン・ヴァン・ディン副会長によると、ホーチミンシティやハノイといった大都市では、以前は平米あたり2,500万ドン(約11.5万円)前後だったプロジェクトの多くが、現在では平米あたり3,000万~4,000万ドン(約13.8万円~18.4万円)ほどまでに価格が押し上げられており、販売状況はあまりよくないということです。


ディン副会長によると、ハノイで販売中の物件のたった26.6%ほどしか2020年に売れなかったのに対し、2019年は65.4%、2018年は70.6%、2017年は60.7%という統計があるようです。


多くのプロジェクトは未完成のままで、パンデミックの影響、法規制上のボトルネック、デベロッパーの限定的な財務能力などにより、建設工事にまったく進捗がなかったと副会長は語っています。


ホーチミンシティ不動産協会のレ・ホアン・チョー会長は、上場会社の在庫だけでは、不動産市場の実際の在庫を十分には反映していないと述べています。


チョー会長は、増加する在庫は企業はもちろん、経済全体にもおもくのしかかると言います。


しかし、ディン副会長は、法的な枠組みが整備されデベロッパーの財務状況が改善すれば、多くのプロジェクトが2021年加速し、市場の供給量を増やすだろうと述べています。

(出所:Vietnam Plus