2022/10/18
ベトナム計画投資庁の外国投資局によると、不動産セクターは35億USドル(約5,200億円)のFDIを呼び込み、国内に誘致したFDI総額のほぼ19%を占め、セクターとしては2番目でした。今年1月から9月で、ベトナムに誘致された外国直接投資は全部で187億USドル(約2.8兆円)で、前年同期で15.3%減少しました。
このうち、71.2億USドル(約1.1兆円)が1,355件の新規プロジェクトに投入されました。投入額は43%減りましたが、プロジェクト数は11.8%増加しました。83億USドル(約1.2兆円)超は、既存のプロジェクト769件に投入されました。投入額は29.9%、プロジェクト数は13.4%増加しました。一方で、外国企業がベトナム企業の株式取得に投じた金額は32.8億USドル(約4,876億円)となり、1.9%増加しました。
不動産サービス会社サヴィルズ・ベトナムは、ベトナムの経済成長に伴って、不動産業界も開発の機会を狙っていると分析しています。
ベトナムは比較的早い時期に海外からの渡航規制を緩和したことで、外国企業がベトナムで働くのに有利な条件を作り出しただけでなく、EU-ベトナムFTAなど自由貿易協定も、外国企業にとってベトナムを魅力的な場所にしています。サヴィルズ・ベトナムは、これらの要素も国内の産業にプラスの影響をもたらしたと述べています。
サヴィルズ・ベトナムが行った統計では、9月のハノイとホーチミンシティにおける工業不動産の供給はほぼ埋まったということです。インフラや輸送面で利点があることから、これら2大都市の工業不動産の競争力が高まっています。
また、ベトナム政府も、工業不動産部門の開発を進め、国内の供給量を増やすように指示を出しています。
2022年前半期には、9つの工業団地の建設が許可されました。これらの工業団地は、総面積2,472ヘクタール、総投資額は29.4兆ベトナムドンで、2023年から2025年の間に操業を開始する予定となっています。ハノイ単独でも、2021年から2025年の期間で、郊外に2~5つの工業団地の建設が許可されました。
一方で、計画投資省のグエン・ティ・ビック・ゴック副大臣は、さらなる投資を呼び込むためには、土地の立ち退きや地代などの問題に対処していくことが必要だと発言しています。
(出所:Vietnam Investment Review)
(画像:UnsplashのFlorian Wehdeが撮影した写真 )
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