2020/09/18
[フィリピン] マニラ以外のレジデンシャルプロジェクトの需要が伸びている訳とは?
中心業務地区(CBD)以外のエリアのレジデンシャルの勢いが増しそうです。というのも、リモートワークを続けて、オープンスペースを好む人が増えているからです。
不動産情報サイトLamudiが不動産業界のリーダーと9月に行った討論会で、デベロッパーおよびコンサルタントは、マーケットの好みがメトロマニラ以外のエリアにシフトする動きがあると述べています。
「中心業務地区(CBD)内にいなければいけないという必要性が、在宅勤務をする一部の人にはもはや重要ではなくなっている」とPhinma Property社のCEOであり分譲地・住宅開発業者協会(Subdivision and Housing Developers Association)の会長でもある、ラファエル・フェリックス氏は述べています。
「明らかな変化があります。地方が伸びてきているのが分かりますし、新しいプロジェクトの多くも地方にあります。」とフェリックス氏は加えています。
家で過ごす時間が増え、人の多い地域を避けるという、新しいライフスタイルのパターンは、ロックダウンが緩和されても続くのではないか、とコリアーズのリサーチマネジャー、ジョーイ・ボンドック氏は話しています。
ボンドック氏は、第2、第3の住居を求めるにあたって、すでにメトロマニラの外に目を向けているバイヤーもいると述べています。「彼らは、密のないエリアへの投資を考えているのです。」
そして、不動産デベロッパーもこの動きにすでに対応し始めています。トーレ・ロレンソ・デベロップメント社の社長兼CEO、トマス・ロレンソ氏は、同社が首都以外のエリアをより一層重視していると述べています。
「メトロマニラ以外の開発をすでに進めています。次の波はそこに来ると思っています。」
「テクノロジーのおかげで、リモートワークが可能になった今、ポストコロナも(メトロマニラの)外に住むことを検討する人はたくさんいるでしょう。」
太陽発電住宅の建築を手掛けるインペリアル・ホームズ社もまたこのトレンドを認識しています。「確かに人々はCBD以外のエリアに向かっています。」とインペリアル・ホームズ社長兼CEOのエマ・インペリアル氏は述べています。
コリアーズのボンドック氏は、現在のトレンドはさておき、将来的には地方でのレジデンシャル物件の開発がより伸びることを期待しています。というのも、企業もまた、メトロ・マニラ外のスペースへの興味を高めているからです。
「事業継続計画を実行している企業が多くあります。当初はメトロマニラを中心としていたような会社も、今はメトロマニラ外の地域への進出を狙っています。」
「やがては、このようなオフィススペースの需要が、地方のレジデンシャル投資をさらに加速させる結果となるでしょう。」
(出所:Business World Online)
(トップ画像:Rexy Quieta on Unsplash )
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