[マレーシア] 今年は観光の回復でホテル業界恩恵受ける

2022/05/02


ランカウイ、クダ、その他人気のマレーシアの島々のリゾートは、今年の観光業の回復で恩恵を受けることになるだろう、とCBRE|WTWのフー・ジー・ジェン会長は述べています。



フー会長は、小旅行先として人気の島々の中でも、ランカウイのリゾートでの出張・レジャーの支出が徐々に増えてくるだろうと予想しています。最初は「メンタル・ブロック」となっていたCovid-19感染者数の状況をあまり人々が気にしなくなってきたことを背景として指摘しています。



旅行業界関係者の間で信頼感が増しつつあるところに、入国の手続きなどの緩和も加わって、観光商品への需要が引き上げられることが期待されています。



CBREアジア・パシフィックの、「2022年クアラルンプール・ホテル市場見通しと展望」レポートによると、マレーシア/シンガポールの行き来が再開し、シンガポール人観光客が戻ってくることで、マレーシアの観光市場は今年回復が予想されています。



シンガポールは、今まで常に訪マレーシア旅行市場ではトップで、2015年~2019年までの外国観光客数のうち平均46%がシンガポール人でした。




クアラルンプールも、マレーシアが国外からの旅行客受け入れを再開することで恩恵を受けそうです。



CBREのアジア・パシフィック資本市場のホテル・ホスピタリティ部門ヘッドのスティーブ・キャロル氏によると、クアラルンプールは、域内のビジネスそしてレジャーのハブとなってきました。




「他のハブと同様、クアラルンプールのホテル業界は、パンデミックがもたらした課題の舵取りをしなければなりませんでした。しかし、クアラルンプールの力強い経済成長と、観光業界の再活性化させる政府の取り組みに、ファンダメンタルズの改善や今後の主要インフラ開発が加わって、クアラルンプールのホテル市場は2022年以降の投資先としての最有力候補となるでしょう。」



クアラルンプールのホテルのRevPAR(販売可能客室1室あたりの売上)は、2021年第4四半期に増加し、CBREは、国際的なブランドがマレーシア進出し、高級ホテルプロジェクトが完成するにつれて、今後さらにRevPARが増加するものと予測しています。



中価格帯のシティホテルも、シンガポールなど域内の確立された市場の動きと一致する形で健全な粗利率40~50%を維持するものとみられています。





(出所:New Straits Times

(画像:Photo by engin akyurt on Unsplash )