2020/10/22
[フィリピン] OFWのレジデンシャル需要はパンデミックでも安定的
海外で働くフィリピン人労働者(OFW)からのレジデンシャル不動産の需要は、パンデミックの間も維持されました。関心は、地方やメトロマニラ郊外の都市へと移っています。
オンライン不動産マーケットプレイスのLamudiは、2020年前半期の海外を拠点とする人々のページビューやリード数は、前年累計と比較しても「かなり着実に推移している」とレポートしています。
特に、米国、中東、カナダ、英国、オーストラリア、日本といったOFWの集中するエリアにおいて、関心レベルが維持されたということです。
隔離期間中、多くの職場が在宅勤務に切り替える中、この期間、中心業務地区(CBD)の外のエリアへの関心も高まりました。
Lamudiによると、2020年前半期、地方関連のリードは、2019年後半期から増加し、リパ(増加率26.87%)、アンティポロ(20.24%)、カランバ(37.34%)、カガヤン・デ・オロ(24.73%)、シラン(18.71%)、カインタ(18.34%)、ジェネラル・トリアス(30.45%)、サンタ・ロサ(27.22%)、イムス(13.92%)となっています。
カランバ、ジェネラル・トリアス、サンタ・ロサ、リパといった、カラバルソン地方でリード数が増加したことは、住宅購入者がメトロマニラに近くても価格がより安いところを探していることを示しているとLamudiは述べています。
メトロマニラ内で、リード数の増加が目立ったのは、郊外にある都市でした。カローカン(16.58%)、パテロス(17.67%)、マリキナ(19.16%)、バレンズエラ(35.63%)となっています。
更地への関心も過去数か月で増加しています。特にアンティポロ(32%増)、ダスマリニャス(31%)、タギッグ(30%)、サンタ・ロサ(24%)、サン・フェルナンド(21%)となりました。
Lamudiはこれについて、不動産購入を検討している人は、建売住宅のようなターンキー物件を求めているだけではなく、将来開発が必要となるような不動産にも投資しようとしていることが分かると述べています。
コロナウイルス対策としての外出自粛もまた、ガレージやビルトインクローゼットのようなアメニティにこだわる住宅購入者を増やしているようです。
他に需要の高まっているアメニティとしては、エアコン、インターネット接続、バルコニー、庭、メイド用の部屋、24時間セキュリティなどです。
Lamudiは、2019年に見られた消費者の嗜好をもとに不動産関連業者は2020年の戦略を決めてきたわけだが、パンデミックで建設工事や開発計画が年初にストップしたため、2020年前半期に見られた新しいトレンドや消費者の優先順位などに合わせて、再調整する余裕があると述べています。
(出所:Business World Online)
(トップ画像:Photo by Celyn Kang on Unsplash )
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