2024/04/09
フィリピンのゴコンウェイ財閥が率いるデベロッパー ロビンソンズランド社(Robinsons Land Corp.)は、同社の不動産投資信託(REIT)「RL Commercial REIT Inc.(RCR)」の株式を85億ペソ(約228億円)分売却し、RCRの一般株主の保有割合を引き上げ、さらなる資産を組み込めるようにしました。
2024年4月5日に提出された証券取引所の書類で、ロビンソンズ・ランドは、オーバーナイト・ブロック取引を通じて、RCRの株式17億3000万株を1株4.92ペソで売却したと発表しました。
オーバーナイト取引により、一般の投資家は通常の取引時間外に起こった重要なニュースや変化を考慮した上で取引を行うことができます。今回の取引により、RCRの浮動株比率は33.86%から49.95%に上昇しました。
証券取引委員会(SEC)のガイドラインでは、一般株主が売買できる浮動株比率を、証券取引所に新規上場した会社には20%、REITには最低33.33%とすることが義務付けられています。
ロビンソンズランド社によると、今回の売却により、最大250億ペソ(約671億円)相当のオフィス、モール、ホテル、倉庫などの資産をREITに組み込むことができるようになるということで、RCRの総賃貸可能面積は年内に約60%増加する見込みです。
ロビンソンズランド社は、ロビンソンズランドとRCR、両社の株主価値を最大化するために、RCRの既存のオフィス資産ポートフォリオを補完するような、利回りも質も高い資産を投入することで、RCRの成長を継続的に促進していく、と情報開示の中で述べています。
フィリピン最大級のコングロマリットのひとつであるゴコンウェイ財閥のJGサミット・ホールディングス社の不動産部門であるロビンソンズランドの投資ポートフォリオには、160万平方メートルの賃貸可能なモールスペース、27万平方メートルの賃貸可能なオフィススペース、22万7000平方メートルの賃貸可能な物流施設が含まれます。また、4,243ユニットを擁する26のホテルもあります。
一方で、同社のREITであるRCRは10都市に16のプレミアム・アセットを有し、総賃貸可能面積は480,000平方メートルです。
2023年のロビンソンズ・ランドの収益は、モール、ホテル、合弁事業の成功により24%増の120億6,000万ペソ(約323億円)となりました。
(出所:Business Inquirer)
(画像:Pixabay)
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