2020/03/16
[マレーシア]セランゴール ゴールデン・トライアングル:高まる投資家の期待受け進むアイシティ開発事業
I-ベルハッド社(I-Berhad)による新規開発の波と人工知能(AI)技術への投資を駆使したアイシティ(i-City)プロジェクトが、セランゴール州ゴールデン・トライアングル地区の中心部に進んでいます。
厳しい市場環境にも関わらず、事業に対する投資家からの強い自信を理由に、I-ベルハッド社は引き続き事業への投資を継続すると会長のタン・スリ・リム・キム・ホン氏は述べました。
同社は様々なサービスを統合するスーパーアプリの開発に向けて他社と共にAI技術にも投資をしており、アジアで続く「スーパーアプリ」化現象に拍車をかけています。
アイシティのAI戦略は、総床面積の残り60%の開発を後押しすることだと、リム会長は語ります。
「この事業は未来に目を向けたスマートシティです。我々はスーパーアプリ開発の他にも、IoTや頑強なデジタルネットワークを用いて開発を加速、強化しています。アイシティで何かを行うと決めた限り、経済の遅れがあってもそれを実行するのが我が社です。この事業が活気を保つよう、わくわくするような物事の創造と開発に投資しなくてはなりません。」
リッキー・リム氏(I-ベルハッド社 チーフ・テクノロジー・オフィサー)はスーパーアプリによりユーザーが複数のアプリを必要としないエコシステムができ、スマートフォンの容量確保のみならず、数々のアプリから目的のものを探す手間が省けるようになると言います。
このアプリは、アイシティの不動産所有者、入居者、訪問者、投資家、労働人口の利用に向け開発されています。
「現在マレーシアには食事配達や交通、ホテル、映画チケット、不動産情報、駐車場、支払い、バンキングなどの大量のアプリがあります。アイシティはここに着眼し、プロジェクトを始動しました。これらすべてのサービスを一つのアプリに統合するのです。」
「現在アイシティにはショッピングモール セントラルアイシティ、ホテル ベストウェスタン アイシティ、四千部屋を超える住宅、リテール、オフィス、スムルワン・タワーがあり、次にはヒルトンのダブルツリーが完成します。スーパーアプリは滞在者、就労者、買い物客、レジャー客が便利になるようすべてのサービスを統合し、アプリの自立性と今後の再投資を見据え、サービスを収益化する予定です。
スーパーアプリの試験使用は社内スタッフの中ですでに始まっており、駐車や顔認証チェックインなど様々な用途での利用が実験されています。
「技術的観点から見るとそんなに大したことではなくても、デベロッパーにとっては大きなマイルストーンとなります。アプリには大量のインフラと技術が必要となり、今年だけでも500万リンギット(約1億2,365万8,307円)を投入しました。我々がスーパーアプリを開発すると言ったら、すでに資金が費やされ、引き続き投資が行われるという事実の良い証です。」
ゴールデン・トライアングルのビジョンに沿って、アイシティの技術は広く使用可能になるとリム氏は言います。
「この技術への投資は、我々に新しい遊びを可能にしました。ネット接続なしにしてゴールデン・トライアングルと自負することはできません。今日現在、アイシティのネット回線容量はクアラルンプール国際空港の4倍以上となる400ギガビットとなり、専門のインターネット・電気通信企業も誘致しています。」
アイシティはMSCマレーシア サイバーセンター取得開発事業。シスコ社のスマート+コネクテッドコミュニティの世界基準サイトであり、マレーシア観光文化省から観光目的地として推奨され、セランゴール州政府から国際公園として宣言されています。(I-ベルハッド社ウェブサイトより)
(出所:The New Straits Times)
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