2020/08/20
[マレーシア/シンガポール]二国間で「グリーンレーン」による往来開始
2020年8月17日より、マレーシアとシンガポールとの間で、相互グリーンレーン(Reciprocal Green Lane(RGL))および定期的通勤アレンジメント(Periodic Commuting Arrangement (PCA))のもと、ビジネス目的での人の往来が可能になりました。
8月1日に運用開始した、シンガポールのSafe Travelウェブサイトの専用ポータルでは、8月10日正午から申込の受付を開始しました。すべての業種が対象となります。
シンガポールへの入国のための申込は、マレーシアに住む人をシンガポールにビジネス目的で入国させようとする、シンガポールを拠点とした企業または政府機関が行わなくてはなりません。
相互グリーンレーン(RGL)は、両国間を必要不可欠なビジネスまたは公用目的での短期入国を認めるもので、最長14日間有効です。空路、陸路、双方に適用されます。シンガポール人、永住権保持者、長期パス保持者でマレーシアに住む者を含む、合法的にマレーシアに居住するすべての人が対象となります。
RGLの申請承認には、3稼働日ほどかかるとみられています。承認を受けたら、該当の週に1回だけシンガポールに入国できるSafeTravelパスが発行されます。
必要であれば、パスを使ってビザを申請することになっており、事前の健康・渡航に関する宣言書を提出し、シンガポール国内での宿泊先を申告しなくてはなりません。パスの使用には、マレーシアを発つ前72時間以内にCovid-19のスワブテストを受けて、陰性の結果を受け取っていなければならないなどの諸条件が適用されます。
シンガポールに入国したら、14日間の外出禁止令(SHN)を行う必要はありませんが、入国時に再度検査を受けて、結果が出るまで申告した宿泊先で自主隔離しなければなりません。検査結果が出るまでに通常1,2日かかります。検査費用は渡航者負担となり、1回あたり約200シンガポールドル(約15,000円)かかります。
陰性の結果を受領したら、RGL申請時に提出した日程表に基づいて行動することになります。
RGLを利用してシンガポールからマレーシアに渡航する場合も、ほぼ同じ要件となっています。
一方で、定期的通勤アレンジメント(PCA)は陸路での入国を対象としており、マレーシア人と永住権保持者でシンガポールでの長期労働パスを所有する者にシンガポール入国を認めるスキームです。しかし、入国したら最短でも90日間はシンガポールに滞在して就労する必要があります。
こちらは雇用者が、従業員が入国しようとする日の少なくとも7日前までに申請を行う必要があります。日当たりで入国できる定員数が限られており、定員数は適宜変更されることがあります。申請の受理は先着順となっています。
定員数に達したら、申請企業には通知が行きます。1日以内に申請結果が出ることになっています。また検査費用は企業負担となります。
PCAを利用して入国する場合、7日間の外出禁止令(SHN)を行い、国境検問所から専用交通機関を利用して直接SHNの滞在先に向かわなくてはなりません。交通機関には、自家用車、民間バスでSHNを行うマレーシア人のみを輸送するもの、タクシーおよびハイヤーで申請した滞在先に直接向かうものが含まれます。
滞在先として利用できるのは、ホテル、サービスアパート、ルームシェアで、シンガポールへの入国日が同日で、同一のPCA申請のもと入国が許可された従業員4人までシェアできることになっています。
Covid-19のスワブテストは、SHNの5日目に行われ、陰性結果が出た者は、隔離期間が満了したら勤務を開始できます。
シンガポール国内での検査で陽性がでた場合は、必要な医療を受け、回復したら勤務に戻ることができます。医療にかかる費用は、その時の公共医療機関におけるCovid-19治療にかかる規定によります。
シンガポール国民および永住権保有者でマレーシアが発行したPCAパスを保有する場合も同様の手順です。しかし、マレーシアで少なくとも90日間勤務したのちに、シンガポールに短期の帰省休暇のためにシンガポールに戻る場合には、SHN免除を申請することができます。
これらの申請は、入国日より7日前までに、SafeTravelポータルを使用して行う必要があります。
SHNに関連して、シンガポールに入国したら、Covid-19のスワブテストを受ける必要があります。その後、陰性結果が出るまでは自主隔離となっています。
(出所:Straits Times)
(トップ画像:Jordan Ling on Unsplash )
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