2020/04/20
[シンガポール] 工業不動産の賃料の伸びは鈍化
世界的な需要の減少が国内の製造業にも影響を及ぼすことから、今年の工業不動産の賃料の伸びは鈍化するだろうとの報告があります。
ロケーションが賃料の動きを決定づける大きな要因になるとして、工場やより高い品質の工業ビルはより中心地から離れたところにあることから、コロナウィルスの影響を受けやすいのではとみられています。
不動産会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドは、多くの企業が移転計画を見送り現在のリースを更新するため、新規リース件数は伸び悩むだろうと予想しています。
「この期間、多くの企業は追加(の資本的支出)を好みません。しかし、倉庫の賃料は、オンライン配送の増加にともなって持ちこたえるでしょう。」
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドのシンガポール・東南アジアのリサーチ・ヘッド、クリスティン・リー氏は、人々の行動制限措置により、Eコマースが前代未聞の成長を遂げていると言います。
「オンラインで購入した生鮮食品、医薬品、その他生活必需品のデリバリーの需要が大幅に伸び、コールドチェーン物流施設のリース活動は今後増加するでしょう。」
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドはまた、コロナウィルス流行にもかかわらず、第1四半期にポジティブな動きを見せた市場もあったことについても言及しています。
これには、配車サービス「グラブ」のフードデリバリー「グラブフード」がラム・スーン工業ビルにオープンした6,000平方フィート(約557平米)のクラウドキッチンや、ドイツ系イベントオーガナイザー、ドイツ・メッセがその旗艦となる製造トレードショーをシンガポールで開催すべく、さらに5年間の契約を結ぶための覚書を締結したことなどがあります。
(出所:Straits Times)
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