[マレーシア] 融資返済猶予まもなく終了でレジデンシャル市場に圧力

来月で6か月の融資返済猶予が終了するマレーシアでは、レジデンシャル賃貸市場が賃料減額の圧力を受けることになりそうです。

[マレーシア] 融資返済猶予まもなく終了でレジデンシャル市場に圧力


来月で6か月の融資返済猶予が終了するマレーシアでは、レジデンシャル賃貸市場が賃料減額の圧力を受けることになりそうです。


マレーシアは、Covid-19の影響を緩和するために、借り手に自動的に適用される6か月間の融資返済猶予を導入しました。4月から実施されていたこの返済猶予は、Covid-19の感染拡大との戦いのための活動制限令(MCO)の期間中。個人・中小企業を助けるためのものでした。


賃貸不動産のオンラインプラットフォーム「スピードホーム」のウォン・ウェイ・メンCEOは、9月以降、住宅所有者はローン返済の圧力に直面することになるだろうと述べています。


「統計局の分析に基づくと、マレーシアの今年の失業率は年末には5.5%に達する見込みです。テナントが幸いにも職を失わなかったとしても、賃金カットの圧力に直面するでしょう。」と述べています。


ウォン氏は、同社の取引データに基づくと、MCOが終了してから、住宅所有者とテナントの間の賃金の期待値のギャップが大幅に減ったと述べています。


しかし、賃料削減への圧力はまだまだ存在します。


「これには主に2つの要因があります。テナントの収入減少と住宅供給の増加です。同時に、政府も空家税(Housing Vacancy Tax)の導入を検討しています。住宅保有者は早くテナントを見つけたがるようになるでしょう。」


ウォン氏は、マレーシアの住宅市場に冬が到来しており、空家税の導入は良い政策ではないと考えています。空家税をきっかけに不動産市場が崩壊しかねないと意見します。


「過去数年間、住宅市場の購入意欲は冷え込みました。政府はもうこれ以上住宅を売る必要はありません。代わりに、市場の供給と需要をいかに効率よくバランスさせるかを考え、デベロッパーが地元の住民のニーズとかけ離れた、辺鄙な場所に高額の住宅を建設するのをやめさせるべきです。」


「幸い、多くのデベロッパーが新規の不動産プロジェクトを延期したり保留したりしています。これは、レジデンシャル賃貸市場にとってはよいことです。市場の供給が増えないので、レジデンシャルの賃料の下降に対して少し余裕ができるからです。」


ウォン氏は、スピードホームとして賃貸を選ぶ人の数が今後増えることを期待しており、住宅所有者はテナントに対して付加価値を提供するような方法を探していかねばならないとコメントしています。


スピードホームが提供しているデポジットの代わりに保険をかける仕組みを、賃貸のための武器であると述べています。


さらに、学生テナント市場を狙って、公共スペースの清掃サービスやインターネットを追加のボーナスとして提供している住宅所有者もいます。


ウォン氏は、今後6か月から1年は、マレーシアにおける低価格~中価格の賃貸住宅市場は買い手市場で、住宅所有者はデジタル技術をうまく活用して賃貸情報を複数の異なるプラットフォームに掲載するなどすべきだと提言しています。


(出所:New Straits Times

(トップ画像:Erik Mclean on Unsplash)