2019/05/24
[タイ] 家を買うなら今かも?450,000戸から選び放題
タイ経済が揺れ動き、住宅ローン規制が厳しくなる中、コンドミニアムは飽和状態となっており、バンコクは今、買い手市場です。
昨年、65,000戸の新しいアパートが市場に投入され、2017年から11%増、2009年以来の最高値となりました。一方で、ナイトフランク社のレポートによると、需要はそれほどでもなく、成約率は555程度で平均の販売希望価格は前年比で6%ほど下がっているといいます。
CBREタイランドのマネジングディレクター、アリワッサー・パットナダプット氏は、デベロッパーが値下げして在庫を払い出そうとしている今がチャンスだといいます。
「コンドミニアム市場全体は今年鈍化しますが、適切な商品を適切な価格で出しているロケーションにはまだ機会があります。価格がより現実的なレベルに調整され、市場は均衡のとれた状態になるとみています。」とアリワッサー氏は話しています。
タイ財務省は、2019年4月末、今年のGDP成長率見通しを下方修正し、輸出の鈍化と選挙後の政治リスクの高まる中、今後三年間は成長も鈍化するとみています。4月に施行された見直し後住宅ローン規則もまた、セカンドホームを購入する人々が借り入れられる金額が制限されることから、不動産の魅力が限定的になるとみられています。
バンコクは、中国人観光客の減少の影響も受けています。今までは、中国人投資家がタイの外国人不動産購入者の大部分を占めていましたが、中国経済の鈍化と資本規制により国外流出が制限されることにより、中国人投資家のプレゼンスが下がってきています。
CBREは、その2019年不動産市場見通しレポートの中で、タイの不動産市場が外国人に依存していることに懸念を示しています。「最近の外国人バイヤーのほとんどは投資目的で、CBREは、彼ら外国人が購入したユニットに実際に住むとは考えていません。外国人向け販売は、バイヤーの自国の経済状況に非常に敏感です。」
バンコクだけが影響を受けているわけではありません。タイの不動産鑑定業者大手、AREA(Agency for Real Estate Affairs)社長のソポン・ポンチョクチャイ氏によると、タイ全体で、454,814戸のレジデンシャルユニットが昨年売れ残っており、総額410億ドルに上ると言います。
それでも、ナイトフランク社は、バンコク市場の回復力と計画されているインフラプロジェクトが街を刷新することで、飽和状態や下降気味の価格は長くは続かないだろうとみています。
バンコク駐在のレジデンシャル部門のヘッド、フランク・カン氏は言います。「不動産業界にいる人に、何度バブルがはじけるという話を聞いたことがあるか、聞いてみてください。私もこれまで10回以上は聞いたことがあるけれど、この15年間で結局一度もはじけていません。」
(出所:Bangkok Post)
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