[タイ] グローバル不動産透明性インデックスで34位にランクイン

2018年グローバル不動産透明性インデックスで34位にランクインしたタイとその他アジア諸国に関する記事をご紹介します。

[タイ] グローバル不動産透明性インデックスで34位にランクイン


マーケットデータの入手可能性と規制面での執行力が、グローバル不動産透明性インデックス*におけるタイのランクを前回の38位から34位に引き上げました。


不動産コンサルティング会社JLLによる、2018年グローバル不動産透明性インデックス(GRETI)が発表され、タイは34位にランクインしました。前回2016年の38位から2位あげています。

インデックスの対象となっている東南アジアの他6か国と比べると、タイは地域内では3番目に透明性が高い国となっており、これにインドネシア(42位)、フィリピン(48位)、ベトナム(61位)、ミャンマー(73位)が続きます。

この10回目となるグローバル不動産透明性インデックス(GRETI)により、データの入手可能性、ガバナンス、取引プロセス、物件所有権および制度/法的環境の点におけるもっとも包括的な国比較ができます。

今回の2018年のインデックスでは、100か国、158都市の市場が対象となり、個別の項目としては36%増えて、186項目となりました。

JLLのマネージングダイレクター、スピン・メチュチェップ氏は、「タイの不動産市場における透明性は、過去10年間絶え間なく改善を続けてきました。これは、主に市場データの入手可能性およびアクセスしやすさが増したことによります。上場企業および不動産投資ビークルの成長が、財務開示の改善に大きく寄与する一方で、規制の執行力が増したこと、新しい不動産税システムの導入計画および土地の登記制度のデジタル化に向けた歩みなども、タイの不動産透明性をさらに改善する方向へと導くでしょう。」と述べました。
 
「透明性が増したということは、タイの不動産市場がより成熟してきていることを表わしています。これは、オーナー、投資家、テナントが、より正確に機会および課題を認識するのに役立ちますし、結果としてよりよい不動産判断ができます。」とスピン氏は加えました。


最大の改善幅を見せたのはアジア・パシフィック

「インデックスの対象地域としては、アジア・パシフィック全体が、他の4地域と比べて、2016年からの透明性改善幅が最も大きくなりました。」とJLLアジア・パシフィックのリサーチ長、メガン・ウォルタース博士は述べています。

「これに貢献したのは、ミャンマー、マカオ、タイ、インドおよび韓国の発展です。」ミャンマーは、世界的にも一番改善が顕著で、15位あげて「透明性が低い」グループに入りました。

レポートによると、ミャンマーが経済開放を推し進めるにつれ、投資家の高まる需要が市場情報の拡大につながったとしています。

韓国は、初めて「透明性がある」グループにランクインしました。高まる投資家活動が、データ対象範囲の拡大および新しい温室効果ガス排出取引のしくみの改善につながったとしています。

マカオもまた、反マネーロンダリングに焦点を当てた改善が進み、金融規制当局によるモニタリングが強化されました。

ウォルタース博士はこうも述べています。「インドが、政府による改革を進め、透明性の改善と汚職の減少に向けて大きく進歩したこともまた注目に値します。2016年に承認され、2017年に発効した不動産規制法は、地域の中でもハイライトすべき事項です。インドはこれで、中国、インドネシア、タイとともに「やや透明」グループの上位に入りました。」


アジア・パシフィックの不動産透明性に向けた急速な動き

シンガポール、香港、日本といった、アジア・パシフィック地域でも成熟した経済圏には、プロップテックの採用により不動産透明性を高める重要な機会があります。これら人気の投資先となっている国々は、「透明性が高い」グループの一歩手前にいて、オーストラリア、ニュージーランド、米国、英国などを含むトップグループの仲間入りは目前です。

JLLグローバルリサーチ・ダイレクター、ジェレミー・ケリー氏は「プロップテックセクターの成長は目覚ましく、北米やヨーロッパと比べるとその採用率は比較的低いですが、特に顕著なのはアジアです。」と述べています。

「オープンデータの取り組みやブロックチェーン技術の開拓を通して、シンガポール政府がプロップテックの採用における重要な役割を果たしてくれるのではないかと思っています。」

「プロップテックの潜在的なメリットは、透明性のある市場に限ったことではありません。」とケリー氏は付け加えます。「中国のようなやや透明性のある市場における透明性の改善にも役立つことでしょう。中国のプロップテックセクターは活気にあふれている一方で、伝統的な方法でのデータソースにかけていますから。」

シンガポールおよび香港における将来の改善が期待される分野としては、サスティナビリティ(持続可能性)の透明性です。エネルギー効率要件を強化し、温室効果ガス報告義務とより厳しいエネルギー消費開示が、これらの国々のさらなるランクアップにつながるとみられています。この点においては、サスティナビリティの透明性におけるグローバルリーダーである日本と張り合うことになるでしょう。


サスティナビリティの進歩に向けて

アジア・パシフィック地域全体で、サスティナビリティの透明性改善に向けた進歩がありました。韓国では、温室効果ガス排出取引スキームが導入され、ベトナムでは、国内市場独自のグリーン・ビルディング認証システムを数年前に確立し、すべての新築ビルと主要な改築物件について必須の最低エネルギー効率基準を実施しています。

アジア諸国の透明性の改善にともなって、商業用不動産投資は記録的な額をはじき出しました。

2017年、アジア・パシフィック域内における不動産取引は、1,490億USドル(約16兆6,075億円)という最高記録に達しました。

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(出所:Thailand Business News