2021/12/20
マレーシアで今年末まで実施される持ち家キャンペーン(Home Ownership Campaign(HOC))が、住宅購入のハードルを下げるのに役立ち、2021年第3四半期の売れ残り物件数は減少しました。
国家不動産情報センター(NAPIC)が2021年11月25日に発表したレポートによると、2021年9月時点のオーバーハング状態のユニット、つまり完成済みだが売れ残っているレジデンシャル物件は30,290戸、197.5億リンギット相当(約5,310億円)でした。18,829戸が高層ユニットで残りがテラスハウスでした。前年同期は30,926戸、199.9億リンギット(約5,375億円)相当でした。ジョホールのオーバーハングユニットが最も多く6,441戸、続いてペナン4,638戸、クアラルンプール3,863戸、スランゴール3,376戸でした。
オーバーハング状態のユニットのうち33.7%が50万~100万リンギット(約1,345~2,690万円)の価格帯で、28.4%が30万~50万リンギット(約807~1,345万円)、25.5%が30万リンギット(約807万円)未満、12.4%が100万リンギット以上(約2,690万円)でした。HOCに加えて、アフォーダブル住宅の販売を促進すべく、様々な施策が行われ、低所得・中所得層の市場参入を容易にする試みがなされました。
HOCは、マレーシア国内のオーバーハング問題を軽減する策として2019年1月に導入されました。HOCによる2019年の売上は232億リンギットに達し、政府の目標であった170億リンギットを超えました。
2020年、HOCはパンデミックの影響を受けた市場の刺激策として、政府の景気刺激策Penjanaを通じて再導入されました。再導入されたHOCは2020年6月1日~2021年5月31日までの予定でしたが延長され、2021年12月31日に終了することになっています。
(出所:Knight Frank, Edge Prop)
(画像:Photo by Patrick Langwallner on Unsplash )
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