2020/10/30
[ベトナム] 公共投資加速に全力を注ぐ
ベトナムは、コロナによる世界的な景気後退の中、今年のGDP成長率3%をめざし、公共投資の加速に全力を注いでいます。
政府は、公共投資を、パンデミックの影響を相殺することができる成長の原動力としてみています。
ベトナムは2020年8月、公共投資の実施が加速が見られ、主要プロジェクトが経済にスピルオーバー効果をもたらし、景気の回復と社会の安定を助けています。
ベトナム統計総局(GSO)によると、今年1月~9月の社会経済開発における投資額は、前年同期比で4.8%増となりました。この数値は2016年以降最低で、Covid-19がすべての業界に大きな影響を与えたことが分かる結果となりました。
▼公共投資実施額(出所:General Statistics Office of Vietnam)
一方で、政府予算による投資は前年同期比で33%増となり、2016年以降最高となりました。
公共投資を加速させることが経済成長を促す効率的な解決策となるでしょう。GSOによると、公共投資の実施が1%増加することで、GDPが0.06ポイント上昇するということです。
ベトナム財務省のデータでは、8月時点で、公共投資の実施額は、年間計画の50%にも達していませんでしたが、23の市および省が実施目標の60%に達し、33.91兆ベトナムドン(約1,526億円)超が実施されたことで、9月末には57%にまで上昇しました。
一方で、9月末時点で、公共投資の実施額が年間計画の20%未満であった省庁および機関は11ありました。
計画投資省によると、省庁および機関によって差があるものの、国全体の実施額も年間目標にはまだ届かない状況です。その理由として、計画の精度問題、統一感のなさが、インフラ投資に無駄や非効率を引き起こしていることが挙げられています。計画投資省は、年末までには95~97%に達し、ベトナムが今年のGDP成長率を達成するためのメインの牽引力としたい考えです。
実施額を伸ばしていくために、ベトナム政府はさらに各省庁・機関に対して、各プロジェクトの詳細な投資計画を練るよう働きかけていくことにしています。
(出所:Vietnam+)
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