[ベトナム]サイゴン南部10億ドルプロジェクトがアイドル状態

ベトナム・ホーチミンシティ南部に建設予定の10億ドルプロジェクトがアイドル状態となっているニュースについての記事をご紹介します。

[ベトナム]サイゴン南部10億ドルプロジェクトがアイドル状態



印象的な発表から一転、ホーチミンシティの南部に数百ドルから数十億規模で建設予定だった複数の不動産メガ投資プロジェクトが何年たっても空地のままとなっています。


高かった当初の期待値


ホーチミンシティ7区の117ヘクタールの土地に投資総額60億ドルで建設される予定だったサイゴン・ペニンシュラ・イン・フートゥアンと呼ばれるムイ・デン・ドテーマパークと現代的な都市計画のプロジェクトは、鍬入れ式を迎え、市民の期待は最高潮となりました。


デベロッパーであるサイゴン・ペニンシュラ・グループJSCとブローカーによると、サイゴン・ペニンシュラは都市空間と自然の調和をめざし、ホーチミンシティの「緑の肺」となることを約束するといいます。

同時に、同開発は、多目的都市開発としての機能も持ち、ホーチミンシティ南部における現代的で高級なエンターテイメントだけでなく、住宅、商業・オフィスエリアなど、すべてのニーズに対応する理想的なスペースを提供することになっています。

それだけでなく、このコンプレックスは、予想規模4.6ヘクタールの600m国際級のマリーナを特徴としています。完成し利用されるようになれば、このマリーナは、200,000総登録トン数(GRT)までの大型船舶を停泊できるようになり、ベトナム最大級となります。

2016年半ば、サイゴン・ペニンシュラのパートナーであるヴァン・ティン・ファットグループが、パビリオングループとゲンティングループの海外コンソーシアムと契約を交わし、このスーパープロジェクトを開発すると発表しました。

したがって、パビリオングループがマスタープラン作成と、ショッピングモール、5つ星ホテル、プレミアムアパート、グレードAオフィスコンプレックスなどの核となる部分の開発を担う一方で、ゲンティングループが国際基準のマリーナの建設を担うことになりました。

ホーチミンシティの南部は、非公開会社のデベロッパー、クオック・クオン・ザ・ライJSCによる、ニャベ県にあるフォック・キエン住宅エリアプロジェクトの地でもあります。このプロジェクトにより、年間12兆ベトナムドン(5億2,100万USドル)以上の利益を同社にもたらすとみられていました。

93ヘクタールの土地にまたがるこのプロジェクトは、商業、行政、ヘルスケア施設だけでなく、ペントハウスやテラスハウススイート、居住ブロックなどから構成される総合開発となることが期待されています。

完全なインフラ開発とプロジェクトの第1フェーズの実施を行うためのジョイントベンチャー探しが2011年に始まりました。当時、同社のリーダーたちは、2011年から2016年で、プロジェクトによる収益が12兆2,000億ドン(5億3,000万ドル)、利益が7兆4,000億ドン(3億2,100万ドル)に達する見通しに自信を見せていました。



失望させるような現実

開発予定であったこれらのメガ都市化プロジェクトにより、ホーチミンシティの街並みは劇的な転換を迎え、現代的な都市に住み・働くだけでなく、ハイグレードな設備を利用する都会人であふれる予定でした。しかし、現実は絶望的なものでした。

サイゴン・ペニンシュラプロジェクトでは、デベロッパーは当初、投資提案の承認を2016年第4四半期に取得、土地取得を2017年第1四半期に完了、プロジェクトの技術的なインフラを2017年第2四半期までに建設し、社会インフラを2017年第4四半期から2018年第1四半期にかけて建設したいと考えていました。

しかし、現実には、華々しい鍬入れ式の後、同プロジェクトは現在にいたるまでほぼ空地の状態です。現在、ゲート近くとプロジェクト用地にいたるところにガードマンが数人いて、飼牛がプロジェクトサイトに迷い込むのを防いでいるだけです。

プロジェクト用地の片隅では、桟橋が途中まで建設された状態で残され、10億プロジェクトへ向かう道は穴だらけ、雨が降るたびにぬかるみとなります。

プロジェクト用地近辺に住む住民は、Vietnam Investment Reviewに対し、2016年後半以降プロジェクト用地に建設資材が運び込まれる兆しはなく、ひっきりなしに来ていた土地ブローカーもぱったりと来なくなったと語りました。

クオック・クオン・ザ・ライJSCのフォック・キエン住宅エリアプロジェクトも、10年前に行われた楽観的な発表の後、いまだにプロジェクト用地の整理も補償も終わっていない状態です。

プロジェクト用地は現在、野草が生え、用地にたどり着くには、細く曲がりくねった道と著しく劣化した橋を通らないといけません。

プロジェクト用地に住むフオンさんは、国の役人が何度も訪れては土地の寸法を測り、土地の取得と補償について話していったと言います。しかし、何の結果も出ていません。

「こんなにひどい状況の中生活していて、水も電気もなければ、公害だらけの環境と泥だらけの道路の中、いつ立ち退き出来るかもわからないのです」とフオンさんは言います。

フオンさんら住民たちは、早く補償金を得て引っ越したいと考えていましたが、何年たっても、プロジェクトのデベロッパーと住民が、相互に合意できる補償のレベルに達しないと明かしました。

プロジェクト用地に家と土地を持つティエンさんは、デベロッパーに対し所有する200㎡超の土地に平米あたり1,500万~1,700万ドン(650~740ドル)の補償金を支払ってほしいと考えていますが、デベロッパー側は平米あたりたった1,000万ドン(435ドル)しか払おうとしないと言います。

去年後半、デベロッパーであるクオック・クオン・ザ・ライJSCは、ビジネスパートナーがプロジェクトに資金注入したと発表していますが、プロジェクトはいまだ進行が見られません。

(出所:Vietnam Investment Review