[ベトナム] 2020年3Qの経済成長2.62%、2021年は6~6.5%を予想

2020/10/12

[ベトナム] 2020年3Qの経済成長2.62%、2021年は6~6.5%を予想


ベトナム統計総局のデータによると、ベトナムの2020年第3四半期の経済成長率は、コロナ前のレベルには及びませんでしたが、加速度を増して上昇しました。2020年第3四半期のGDPは、第2四半期の修正後0.39%増に続いて、対前年同期で2.62%増となりました。


2020年1月~月の輸出額は4.2%増となった一方、輸入額は0.8%減となりました。


9月の消費者物価は2.98%増となりました。インフレは今年に入った1月~9月の平均で3.85%、政府が掲げた目標の4%に近いものになっています。


1999年にロンドンに設立された欧州最大の経済調査会社キャピタル・エコノミクスのアナリストは、第3四半期でリバウンドした経済は今後来年にかけて力強く伸びるだろうと予想しています。


アメリカ向けの輸出増、中央銀行による積極的な利下げ、そして政府の効果的なウィルス封じ込めなどが、今回のベトナムの卓越した実績につながった、と同エコノミストは加えています。


ベトナム政府は、今年のパンデミック関連の問題から立ち直り、2021年には6~6.5%の経済成長を予想しています。


9月中旬の発表によると、ベトナム政府は、景気回復とパンデミック予防を当面の重点目標としていくことを強調しています。


政府はまた、中央銀行に対して、引き続き積極的かつ柔軟な金融政策を取り、インフレを制御し、マクロ経済の安定性を図るよう、また企画投資庁に対しては、外資を呼び込むような政策を先回りして進めていくことを求めています。


産業貿易省に対しては、潜在市場への輸出の促進、国内消費の刺激、密輸・不公正取引の防止強化を求めています。


ベトナムは、2020年前半期にGDP成長率1.8%と過去最低を記録、専門家からは、パンデミックが貿易と航空業や観光業などの主要セクターを麻痺させたことで、過去10年で初めて経済が収縮するのではないかという声も上がっています。


グエン・スアン・フック首相は8月、法人・個人に対して支援策を提供することで、プラスのGDP成長率を実現を目指して努力していく考えを表明しています。


2019年のベトナムの経済成長率は7.02%で、2018年の7.08%に続いて過去10年で2番目に高いレベルでした。


(出所:Markets InsiderVNexpress