2020/06/24
[ベトナム] ホテル・リゾートの多くが営業再開
パンデミックの封じ込め策が多くのセクターの事業活動に打撃を与える中、デベロッパー各社もまた、関連する資材の不足、労働者のロックダウン、資金繰りの悪化などの影響で、建設スケジュールを守るために苦戦しています。
総合不動産サービス会社サヴィルズのホテル部門の調査によると、ベトナムは、過去3年で年間平均成長率20%と、東南アジアでも最大のパイプラインを持つ国であることが分かっています。
現在、49のプロジェクトが建設中で、2020年には約17,000室が利用可能になるとみられています。うち53%が遅延で苦戦しているものの、年末までにはオープンできる見通しだということです。
残りの23プロジェクトは2021年に延期となり、うち60%は2021年の第1四半期または第2四半期に延期、40 %は現時点では確定できないということです。大きな遅れが見込まれているプロジェクトの90%は、海岸沿いにあるものです。
▼ホテル&リゾートの再オープン割合、県別
▼4つ星・5つ星ホテル&リゾートの営業再開、物件別
(紫:一時的に休業、薄紫:部分的に再開、青:全面再開)
今年後半には、JWマリオット・ダナン、リージェント・フーコック、ザニエール・バイサンホーなどの有名ホテルブランドがオープンする見込みで、高級リゾートとしてのベトナムのポテンシャルを伺わせます。
2020年5月、ほとんどのリゾートは営業を再開、魅力的なプロモーションを打ち出しており、約半数がお得なプランや室料の値下げなどを行っています。ラグジュアリーセグメントのホテルもまた、ベトナム人の需要を狙って、飲食料や交通手段の無料サービスなどと抱き合わせたバリュープランを出しています。
サヴィルズ・ホテルは、設定価格を調整し、うまくまとまったお得なプロモーションを活用することで、需要が回復して室料が戻ってくるまで、各リゾートが競争力を高めることに役立つだろうとコメントしています。
2020年4月に需要が大暴落し、国外からの宿泊客に依存していたホテル・リゾートでは室料も大幅に下がりました。平均室料は29%下落したと報告されています。それにもかかわらず、高級ホテルの多くは、国際線が再開してビジネス客も戻れば、回復するのではないかと見込んで室料を下げることを渋っています。
ダナン、フーコック、クアンナム、ファンティエットといった海岸沿いが最も積極的なプロモーションをかけています。これらのエリアは、外国人観光客激減の影響をかなり受けており、なんとかビジネスを回していくために、ベトナム人宿泊客を対象としたプロモーションに依存している形になっています。
(出所:Vietnam Investment Review)
(トップ画像: Sandip Roy on Unsplash)
もっと詳しく知りたい方はこちら