[フィリピン] 世界銀行フィリピンの成長予測を据え置き

ワシントン拠点とする世界銀行は、コロナウイルス大流行の影響を引き続きうけるものの、フィリピン経済の現在の成長予測を据え置くことに決めました。

[フィリピン] 世界銀行フィリピンの成長予測を据え置き


ワシントン拠点とする世界銀行は、コロナウイルス大流行の影響を引き続きうけるものの、フィリピン経済の現在の成長予測を据え置くことに決めました。


1月に入って発行された「グローバル経済予測2021年1月(January 2021 Global Economic Prospects)」レポートの中で、世界銀行は、フィリピンのGDPについて2020年は8.1%収縮すると予測しています。


これが現実となれば、2019年の6.0%成長を逆転させる形になります。また、政府の推定値8.5%~9.5%収縮からも外れることになります。


その他の機関による2020年の見通しは、国際通貨基金(IMF)が-8.3%、アジア開発銀行が-8.5%、野村が-9.8%、フィッチレーティングスが-9.6%、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは-7.0%となっています。



世界銀行は、パンデミックの影響を最もひどく受けたのは、長期にわたるロックダウンに国内での大規模な感染拡大が重なった(フィリピン)、または国内政治の不確実性が重なった(マレーシア、タイ、東ティモール)国々、および観光・旅行への依存度が非常に高い(フィジー、タイ、パラオ、バヌアツ)国々だったと述べています。


フィリピンは、3月中旬からロックダウンに入り、政府はルソン島全域を強化されたコミュニティ隔離措置(ECQ)に、その他のエリアをやや制限の緩い一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)にしてコロナウィルスの感染拡大の抑制に努めてきました。


こういった活動制限措置により、ほとんどの人々は感染を避けるために自宅に留まり、多くの企業が最初の数か月営業停止を余儀なくされたことで、サプライチェーンを乱し、消費者需要は落ち込みました。


結果として、GDPは2020年第1四半期には-0.7%、第2四半期には-16.9%、第3四半期には-11.5%となりました。これにより1月~9月累計では-10%のマイナス成長となりました。


世界銀行は、東アジア太平洋地域のパンデミックの広がりは減速しきているものの、フィリピンとインドネシアの感染率は依然として高い状態であると述べています。


2021年1月6日時点で、フィリピン国内の感染者数累計は480,737人、うち現感染者は22,690人、回復者は448,700人、死者が9,347人となっています。


2021年については、世界銀行は経済が立ち直り5.9%の成長、さらに2022年は6%成長を予想しています。


さらに、東アジア太平洋地域全体のGDPについては、「中国経済の立ち直りにけん引されて」2020年は0.9%、2021年は7.4%と予測しています。


これは、2021年第1四半期までには主要国で、そのあとは小規模の新興市場や発展途上国で、有効なワクチンが展開されることが前提となっています。


2020年の世界経済は、世界銀行によると4.3%縮小したとみられていますが、2021年には4%、2022年には3.8%拡大するとみられています。


(出所:Manila Times
(トップ画像:Photo by Mel Casipit from Pexels)