2021/11/02
マレーシアがまた世界記録を打ち出すかもしれません。
超高層建築、Merdeka 118(ムルデカ118)が来年第3四半期に完成すれば、海抜700メートル程度になりそうです。
ムルデカ118の現在の建築上の高さは、地面から建物の先端までで約644メートルです。
クアラルンプールに建設中のこの超高層ビルの実際の高さは、来年、建物が完成したら明らかになるようです。
最後の尖塔部分が追加されると、建物の最終的な高さは700メートル近くなるとみられています。
現在の高さ644メートルでも、ムルデカ118は世界で二番目に高い建物になります。
世界で最も高い建物、アラブ首長国連邦・ドバイのブルジュ・カリファ(828メートル)や、現時点では世界で二番目に高い、中国の上海タワー(632メートル)といった世界で最も高い建物と肩を並べることになります。
▼現時点では世界最高のブルジュ・カリファ(アラブ首長国連邦・ドバイ)
今後数年で、世界の最も高い建物のランキングはやや顔ぶれが変わってきます。
トップ5は、サウジアラビア・ジェッダのキングダム・タワー(1008メートル)、ブルジュ・カリファ(828メートル)、ムルデカ118(ほぼ700メートル)、中国・武漢の武漢グリーンランド・センター(636メートル)、そして上海・タワー(632メートル)となります。
ムルデカ118は、クアラルンプールの歴史的な地区、約76,890平米の敷地に、3つのフェーズで開発されています。開発費は50億リンギット(約1,373億円)と言われています。
マレーシア国営の資産運用機関 Permodalan Nasional Berhad (PNB)の100%子会社である、PNB Merdeka Ventures Sdn Bhdが開発を進めています。
建物は、マレーシアの歴史的なランドマークである、スタジアム・ムルデカとスタジアム・ネガラを眺め、歴史と近代的な建築のすばらしいフュージョンを見せることになります。
PNBがこの2つのスタジアムを管理しており、その保存と維持に務めてきました。
開発の3つのフェーズのうち、第1フェーズは2014年にスタートしました。
118階建てのタワーと7階建てのショッピングモールの建設となります。
タワーの83フロアにはグレードAのオフィススペースが入り、うち60フロアはPNBの本社機能が入ります。
上層階の12フロアにはホテル客室、5フロアにはホテルレジデンスが入ります。
ホテルの運営はパーク・ハイアットが行うということです。
第2フェーズと第3フェーズは、レジデンシャルタワーとなります。
開発全体の完了は、2025年~2026年と見られています。
観光の観点から、ムルデカ118は、メナラKLやペトロナス・ツインタワーのように、クアラルンプールの景観を再定義するものになると期待されています。
ムルデカ118の上層階には、東南アジアで最も高い位置にある展望デッキが建設される予定になっています。
エレベータも特徴的で、クアラルンプールのスカイラインが目の前に広がる作りになっているということです。
PNBによると、ムルデカ118の地区には、マレーと世界の織物に焦点を当てた繊維博物館、7歳未満の子ども専用のチャイルドケアセンター、クアラルンプール最古のモスク・マスジッド・ムルデカなどもあります。
(出所:Knight Frank)
(画像:Photo by IA SB on Unsplash )
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