カンボジア不動産投資におけるデメリット|5つのリスクを専門家が解説

2024/12/03

監修: 不動産のエキスパート 風戸裕樹


「カンボジア不動産に興味があるけど、どんなリスクがあるの?」

「カンボジア不動産投資におけるデメリットが知りたい!」



カンボジアの不動産投資に関心があっても、どのような懸念事項があるか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。


今回はカンボジア不動産投資について、投資するデメリットを海外不動産の専門家が詳しく解説します。


最後まで読むことで、カンボジア不動産への投資ならではのリスクを事前に把握できます。


海外不動産投資に関心がある方、その中でもカンボジア不動産投資にご関心の方に実際に投資する上で考慮すべき5つのデメリットを参考にしてください。


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カンボジア不動産投資におけるデメリット


カンボジア不動産投資のデメリットは主に5つあります。


①為替変動によって物件価格が左右される

②物件によって保証の有無がある

③管理会社の良し悪しがある

④日本から地理的な距離がある

⑤竣工の遅延や取り止めがある


では、一つずつ見ていきましょう。


①為替変動によって物件価格が左右される

カンボジアでは現地通貨としてリエルが使われています。


しかし、市中では現地通貨よりもアメリカドルの方が流通しているのが現状です。


例えば、レストランやコンビニはもちろん、ホテルの宿泊費用の支払いもアメリカドルで支払いが出来ます。


では、カンボジアの不動産の物件を購入する時においては、どうでしょうか。


カンボジア不動産の購入には、一般的にアメリカドルが使われています。


実際に弊社でも、カンボジアの不動産を扱っていますが、リエルではなくアメリカドルによって価格表記されることが一般的です。


弊社におけるカンボジアの取扱物件は、以下のページで確認できます。


>>カンボジアのコンドミニアム物件一覧


また現在、日米の金利差により急激な円安が進んでいます。

三菱UFJ銀行のホームページより抜粋


上の画像は2019年の12月から2024年にかけての、アメリカドル/円の推移をグラフにしたものです。


2019年からの5年間で110円前後だったドルは、150円にまで上昇していることが分かります。


これを不動産投資に当てはめると、アメリカドルのレートが上昇するのに比例し、物件価格も高くなってしまうことが分かります。


例えば、300,000ドルの物件を購入しようとした場合を考えてみましょう。


・1ドル=110円の場合(2019年)

300,000ドル×110円=33,000,000円


・1ドル=150円の場合(2024年)

300,000ドル×150円=45,000,000円


2019年では、3,300万円で購入出来た物件が、現在では4,500万円も支払いないと購入できないということになります。


価格差について計算してみると、36%も割高になっています。



このようにカンボジアで不動産物件を購入する場合、為替の変動によって、日本円での支払いが大きく影響を受けます。


購入を検討する際は、かならずアメリカドルのレートもチェックしておきましょう。


②物件によって保証の有無がある


カンボジア不動産の特徴のひとつに「保証」の有無が挙げられます。


不動産投資における保証というと、どのようなものを思い浮かべるでしょうか。


「購入した後、家賃保証はあるのか」

「不動産を売るときに、確実に売却できる保証をつけてくれるのか」


上記のように、海外不動産の売買時には不安がつきものです。


カンボジア不動産投資においては、物件によって家賃を保証してくれたり、確実な売却を保証してくれる制度があります。


一体どういうことなのでしょうか。


まず、家賃保証について説明します。


購入後の賃貸付けの心配を減らすため、物件によっては竣工後数年間、確定した利回りで家賃を保証してくれるケースがあります。


例えば、実際に家賃保証が付くオプションがある物件に、Le Conde BKK1が挙げられます。


以下は、Le Conde BKK1を現地で視察した際に撮影した写真となります。(2023年3月に撮影)


中国系のデベロッパーによって、首都のプノンペンの中心部のBKK1と呼ばれるエリアに建設中のコンドミニアムです。



賃貸について、Le Conde BKK1はなんと物件価格の8%を、竣工後の5年間に渡って家賃保証としてオーナーに保証してくれるプランがあります。


また買取については、竣工後5年が経過したら、購入価格と同じ価格で買い取ってくれるケースもあるのです。


家賃保証・買取保証が付く物件として、Le Conde BKK1は日本人の投資家の間でも人気の物件となっています。


これだけを聞くと、海外不動産の投資リスクを格段に抑えるメリットのように聞こえるかもしれません。


しかし、この家賃保証・買取保証については、必ずしも契約通りに履行されるとは言い難い面もあります。


実際に物件名を挙げることはここでは控えますが、別のカンボジアの投資物件では、家賃保証付きの物件であるにも関わらず、竣工してすぐに家賃保証が受けられなくなるといったことも起こっています。


このように、家賃保証・買取保証付きの物件は、場合によってはデメリットになりかねない側面があるのを覚えておきましょう。


そして、家賃保証・買取保証が付いていることによって、物件価格が元々高く設定されている場合もあります。


カンボジアで不動産物件を購入する際は、周りの相場と家賃保証・買取保証の有無を考慮したうえで、物件を見極めましょう。


物件の保証条件やオプション等は頻繁に変わることも考えられるため、くわしい情報を知りたい方は、ぜひ個別面談の利用をご検討ください。


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③管理会社の良し悪しがある


海外不動産において「物件管理」は、最も重要な要素の1つです。


物件が竣工したあとも、部屋の状態を綺麗に維持してくれる管理会社の存在はとても大切です。


カンボジアでは、中心部にオフィスを構える日系の管理会社が複数あります。


現地スタッフはもちろん、日本からも定期的にスタッフが派遣されるので、海外不動産投資初心者の方でも安心して利用できます。


一方で、一部の管理会社では、家賃を現地スタッフが自身のポケットに入れたり、部屋の管理が行き届いていないケースも多発しています。


海外不動産を購入するのは、ただ物件を所有することだけを意味するのではありません。


管理会社やブローカーなど、色々な人との関係性のうえに、はじめて投資を成功に導けるのです。


また、海外不動産投資の世界では、購入する際の入口のみならず、売却する際の出口も考慮する必要があります。


一般的には、所有する物件の管理会社に売却を依頼される方も多いでしょう。


しかし、物件管理が不得手な管理会社に、売却を依頼してすぐに実現出来るでしょうか。


竣工後も細やかな管理ができるかどうかも、海外不動産物件の管理会社を選ぶ重要なポイントとなってきます。


カンボジアの不動産物件を検討する際には、管理会社の良し悪しを見極めて投資判断をしましょう。


④日本から地理的な距離がある


日本から地理的に遠い距離にある点も、カンボジアで不動産を購入する際のデメリットとなります。



こちらは、カンボジアの位置を説明したサイトです。(エイブルネットワークプノンペン店より抜粋)


カンボジアは、東南アジアの中でも地理で見たら中心的な位置にあることが分かります。


国境もタイ・ベトナム・ラオスに陸路で接しています。


東南アジアの中でカンボジアは、とても便利な場所にあると言えるでしょう。


しかし現在は、日本とカンボジアの首都プノンペンを結ぶ直行便はありません。


ベトナム・中国・韓国など、いずれかの国を経由して飛行機を乗り継いで現地に行くことになります。


日本からカンボジアへ向かう所要時間は、経由地を経て約9時間かかります。



スカイスキャナーにて検索した結果画面より抜粋)


日本から約6時間で行けるタイやベトナムに比べると、カンボジアは近くて遠い国とも言えますね。


そのため、カンボジアで不動産物件を所有しても、もしトラブルがあった際にはすぐに駆け付けられないリスクがあります。


何かあったときの対処法も事前に決めておくと、購入までのハードルも下がるので検討しておきましょう。


⑤竣工の遅延や取り止めがある

カンボジアでは、せっかく建物が上棟したにも関わらず、途中で遅延したり取り止めになったりするケースがあります。


以下は、カンボジアの首都プノンペンに立ち並ぶ高層ビルで、実際に2023年3月の視察時に撮影した写真になります。

このように発展した国と同等の街並みが広がるプノンペンですが、日本では考えられないことが起こっています。


更に現地視察時の写真をご紹介します。


上記2枚の写真は、最初2枚の写真と比べても同じように見えるかもしれません。


しかし赤丸がついている1枚目右端の金色の建物と、2枚目左端の三角形に尖った屋根の建物は、未完成の状態です。



たとえば、金色のビルは一見すると完成しているように見えますが、内装工事が出来ておらずハリボテのような建物になっています。


このように、日本では考えられない廃墟のような建物が、中心部にも少なからず存在しています。



また、建物の竣工が遅れるケースも少なからず見受けられます。


先ほど紹介したLe Conde BKK1については、2024年8月の完成予定にも関わらず現在も竣工していません。


シャングリラホテルも新しくプノンペンに出来ることになっていますが、2024年現在でも工事が順調に進んでおらず竣工が遅れています。


このように、物件によって竣工が遅れるものや、竣工自体が取り止めになるケースもあるので注意が必要です。


もちろん、スケジュール通りに竣工する物件も数多くあるので、実績や実際の工事の進捗具合を確かめながら投資判断をするようにしましょう。





弊社では実務経験豊富なスタッフによる「無料の個別相談」を実施しています。


海外不動産投資に関する詳しい情報や、海外不動産投資を始めるうえで気になる点がありましたら、お気軽にご利用ください。


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まとめ


今回は、カンボジア不動産投資のデメリットとして以下の5つをご紹介しました。


①為替変動によって物件価格が左右される

②物件によって保証の有無がある

③管理会社の良し悪しがある

④日本から地理的な距離がある

⑤竣工の遅延や取り止めがある


カンボジア不動産を購入するには、メリットだけではなくデメリットも知っておけば、リスクを最小限におさえて投資できます。


特にカンボジアは物件ごとの良し悪しが鮮明なので、デメリットについて理解することは大切です。


一般的にハイリスク・ハイリターンと言われるカンボジア不動産のリスクを検討したうえで、少しでも多くのリターンが得られるようにしていきましょう。


そのためには、現地の手続きに精通したエージェントの助けを借りるのがおすすめです。





弊社では実務経験豊富なスタッフによる「無料の個別相談」を実施しています。


海外不動産投資に関する詳しい情報や、不動産投資を始めるうえで気になる点がありましたら、お気軽にご利用ください。


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カンボジアを含めた海外不動産投資に興味がありましたら、まずは一度ご相談してみてはいかがでしょうか。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。