昨年のオーストラリア全土の不動産価格は、利上げが続くも反発し、地域によっては過去最高値に迫る勢いを見せたところや、または最高値を更新したところもありました。

不動産情報を提供するコアロジック社のデータによると、昨年、オーストラリアの住宅価格の中央値は1月の底値から8.1％上昇し、完全に回復しました。

しかし、昨年後半には市況軟化の兆しが見え始め、価格上昇のペースと競売落札率は減速しました。この傾向は続くとみられています。専門家の中には、2024年の市場成長率はさらに鈍化するとの見方を示す者もいるが、二番底のリスクは依然残っていると警告する者もいます。

では、オーストラリアの大手銀行４校の2024年の不動産価格の予想を見ていきましょう。

オーストラリア・ニュージーランド銀行（The Australia and New Zealand Banking Group Limited、ANZ）

ANZは首都の不動産価格が6％上昇すると予測しています。最も上昇率が高いのはブリスベンで9～10％、次いでパースが7～8％、シドニーが6～7％。メルボルンは3～4％の上昇の予測です。

オーストラリア・コモンウェルス銀行（The Commonwealth Bank of Australia、CBA）

CBAは各州都の不動産価格が5％上昇するも、各都市で若干の差があると予測しています。ブリスベンは6％増、メルボルンとパースは5％増、シドニーは4％増、アデレードは1％増との予測です。

ナショナルオーストラリア銀行（National Australia Bank、NAB）

NABは、各州都の不動産価格上昇率を平均5.4％と予測しています。ブリスベンは6.5％、パースとアデレードは6.2％、メルボルンは5.5％、シドニーは5％の値上がりが予想されています。ホバートの住宅価格は横ばいと予想されています。

ウェストパック銀行（Westpac Banking Corporation、Westpac）

ウェストパックは各州都全体で6％の伸びを予測しています。パースが10％と最も高く、次いでブリスベンが8％、シドニーが6％、アデレードが4％、メルボルンが3％となっています。

（出所：The Sunday Morning Herald）

（画像：UnsplashのWeyne Yewが撮影した写真）