[マレーシア] ジョホールLRTのターミナル駅は?

2024/01/15


ジョホール州で計画されているLRT(Light Rail Transit)プロジェクトには、少なくとも3つの路線があり、それぞれの終着駅はイケア・テブラウ、イスカンダル・プテリ地区(レゴランドまたはフォレスト・シティ)、セナイに設置される予定です。



地元紙オリエンタル・デイリーによると、ジョホールLRTプロジェクト全体の総工費は200億リンギット(約6,230億円)、総延長30km、駅数50駅と見積もられており、2026年に完成予定のジョホール・バル-シンガポール高速輸送システム(RTS)鉄道サービスを補完するものです。また、LRTとRTSはジョホール・バル地域に1時間の都市圏を形成し、ジョホールとシンガポールの人々がより便利で迅速な公共交通システムを享受できるようになると同時に、移動手段の在り方が変わるとみられています。



また、ジョホール州政府は、ジョホールLRTとRTSを結ぶ交通ハブのロケーションについても仮決定を行っており、タマン・タセックおよびダンガ・ベイエリアになるものとみられています。



▼LRTとRTSを結ぶ交通ハブの建設が見込まれるタマン・タセック/ダンガ・ベイエリア

 


ジョホール州LRTプロジェクトの第一段階は、LRTの交通ハブとRTSのブキット・チャガー駅を結ぶ10kmの路線の建設です。RTSは、ジョホール州のブキット・チャガー駅とシンガポールのウッドランズ・ノース駅の2駅を結ぶ全長4kmの鉄道シャトルリンクで、片道1時間あたり1万人の乗客が利用でき、1日あたり4万人の利用が見込まれています。



オリエンタル・デイリー紙によると、ジョホールLRTプロジェクトは、マレーシアの上場企業であるNylex (Malaysia) Berhad(ナイレックス)を筆頭に、マレーシアの不動産開発業者LBS Bina Group Berhad、タイの上場企業BTS Group Holdings Public Company Limitedを含むコンソーシアムによる官民パートナーシップとなります。



ナイレックスは2022年3月21日、LBS Bina、BTS、Sinar Bina Infra Sdn Bhd、Ancom Nylex Berhadと、ジョホール・バルにおける交通指向開発コンセプトの下の総合不動産開発を伴うRTSと一体化したLRTシステムの建設で協力することで合意しました。BTSグループ・ホールディングスは、バンコクの鉄道路線BTSスカイトレインを運営するバンコク大量輸送システム公社の大株主です。



また、China Harbour Engineering Company Ltd(CHEC)Southern Pacificのマネージング・ダイレクターは、ジョホールLRTプロジェクトの第一段階をできるだけ早く実施できるよう、Nylex主導のコンソーシアムと協力していると述べています。



CHECはChina Communications Construction Company Ltd(中国交通建設股份有限公司 )の子会社で、マレーシアのCHEC Construction (M) Sdn Bhdは1993年にクアラルンプールで設立されました。



東方日報によると、CHEC Construction (M) Sdn Bhdはマレーシアで60以上のプロジェクトに携わり、契約総額は160億リンギット(約4,980億円)を超えています。完成したプロジェクトには、第2ペナン橋やスルタン・アブドゥル・ハリム・ムアッザム・シャー橋、クラン港の埋め立て工事、クランバレーのLRTアンパン線の延伸工事などがあります。




(出所:Malay Mail

(画像:Pixabay)