[フィリピン] 中央銀行、今年100bspの利下げか

2024/02/15


フィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas、BSP)は、インフレ率が引き続き軟化し、目標帯に戻りつつあることを受けて、今年中に政策金利を100ベーシスポイント引き下げる見通しです。



ベンジャミン・ディオクノ財務長官は、最近のブルームバーグとのテレビインタビューで、中央銀行が今年中に最大100ベーシスポイントの利下げを実施するとの見通しを示しました。



ディオクノ氏はドゥテルテ政権時代にBSP総裁を務め、現在は金融委員会(Monetary Board)の委員を務めています。



「BSPはデータを元に意思決定を行っており、海外で起きていること、主にFRB(米連邦準備制度理事会)で起きていることを注意深く見ています。」と述べ、今年FRBによる75ベーシスポイントの利下げが予想されているので、BSPもその動きに合わせて、同等レベルか100ベーシスポイントの引き下げをする可能性を示唆しました。



2024年の市場見通しとして、FRBが早ければ3月にも利下げに踏み切るという予想が続いています。



ディオクノ氏はまた、2023年には食料品と原油の価格が高騰する中で6%に高騰したインフレ率が、引き続き低下傾向にあることにも期待しています。



昨年のインフレ率は、2年連続でBSPのインフレ目標である2〜4%を上回りました。



2023年12月のインフレ率は3.9%で、2022年3月以来初めて総合インフレ率が政府の目標バンド内に収まりました。ディオクノ氏は、2024年第2四半期には、ベース効果によりインフレ率が若干上昇する可能性はあるものの、2024年通年では2~4%の目標バンド内に収まる見込みだと述べています。



現在のところ、基準金利は6.5%で、過去16年間で最も高い水準となっています。ディオクノ氏は、2024年末までにこれが5.5%まで下がるとみています。そのタイミングはデータ次第で、おそらく第2四半期になるのではとコメントしています。



総合不動産サービス会社コリアーズ・フィリピンは、金利の高騰が、全国的な住宅や工業スペースに対する購買意欲に影響を及ぼしていると指摘しています。金利および住宅ローン金利が上昇したことで、デベロッパー各社も住宅販売に慎重になっているようです。2023年、平均の住宅ローン金利は8.3%に達し、2011年以来最も高い水準となりました。コリアーズは、金利の引き下げにより、住宅ローン金利も下がれば、プレセールの住宅需要を引き上げることになるだろうと述べています。金利環境は、国の工業スペースや倉庫スぺ―スの成約面積に影響を与える製造会社を中心に、企業の事業拡大計画も左右することになるだろうとコメントしています。




(出所:PhilstarColliers

(画像:UnsplashのIan Romie Onaが撮影した写真)