2024/01/25
多額の負債を抱える中国のデベロッパー カントリー・ガーデン社(Country Garden)は、オーストラリアの住宅開発プロジェクトの株式を売却することで合意しました。
ロイターが報じたところによると、カントリー・ガーデンのオーストラリア子会社リスランド(Risland)は、シドニーの南西約65キロに位置する約330ヘクタールのウィルトン・グリーンズ開発の大部分の持分の売却に合意しました。
「今回の売却により、リスランドはポートフォリオのバランスを調整し、重要なオーストラリア市場で事業を展開する新たな機会を模索し続けることができる」と、グオタオ・フーCEOは声明の中で述べています。
当初、シドニー郊外に3600戸の住宅を建設する20億豪ドル(約1,955億円)の開発プロジェクトとして2019年にスタートしたウィルトン・グリーンズ開発でしたが、遅延に悩まされ、10月の時点で建設中の住宅は50戸に満たない状態でした。
カントリー・ガーデンは、中国最大の民間不動産デベロッパーで、2021年半ばの債務危機に見舞われて以来、資金不足に直面している数多くあるデベロッパーのうちのひとつです。
サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は、今回の株式売却先はアバンタウス(Avantaus)で、売却価格は1億5700万ドル(約232億円)と報じています。
ロイターによると、売却価格や買い手についてのロイターの質問に対し、リスランドからはすぐに回答はなかったということです。また、アバンタウス社についてもすぐにコメントは得られなかったということです。
カントリーガーデンは10月、オーストラリアに残っている資産のひとつ、メルボルン郊外のウィンダミア(Windermere)住宅用地を売却しました。
カントリーガーデンは2024年1月17日の週に入って、KPMGアドバイザリー(中国)有限公司をオフショア債務再編の主要財務アドバイザーに指名したと発表しています。
(画像:UnsplashのPhotoholgicが撮影した写真)
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