2019/09/30
[フィリピン] PEZAのスペース不足に懸念
フィリピン経済区庁(PEZA)認可のスペースに限りがあることから、今後数年、企業はメトロマニラ外のエリアを探す必要が出てきそうです。
リーチュウ・プロパティ・コンサルタンツ(LPC)は、建物の申請にかかるPEZAの認可が遅いことで、情報技術およびビジネス・プロセス・マネジメント(Information Technology and Business Process Management (IT-BPM))セクターにおける、既存だけでなく新規プレイヤーにも影響を与えるとしています。
LPCはレポートの中で、今後5年間に市場に導入される予定の申請済みの120万平米の空きオフィスのうち、たった17万1,000平米、つまり14%しかPEZAの認証の処理がされていないといいます。
「これにより、メトロマニラにおけるPEZA認証済みスペースが不足し、市内でのIT-BPM企業による成約を減速させるだけでなく、IT-BPM企業が他の地方へ流れる可能性があります。」としています。
2019年9月23日のプレス会見で、LPCはまた、IT-BPMおよびフィリピン・オフショア・ギャンブリング・オペレータ(POGO)が、首都圏でのオフィススペースを巡って「争い」を始めたと言います。
IT-BPMもPOGOも、メトロマニラだけでなく、パンパンガ、カヴィテ、セブやダバオといった地域にもオフィスペースを探し始めています。
今年9か月で、POGOはすでにオフィススペース成約ナンバー1となり、9か月間で386,000平米を占有、IT-BPMの355,000平米を越えました。
LPC社長デイヴィッド・リーチュウ氏は、オフィスビルの認証の優先度を上げ、早急に処理されなければならないと強調します。というのも、処理の遅れが、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)の拡大を阻害することになるからです。
「PEZAの認証が進むよう働きかけていきます。BPOセクターの他地域への拡大を望むならば、まずはメトロマニラでの成長を続けてもらわなければなりません。多様化はもちろん必要ですが、コア市場(BPO)を維持する必要があります。」
(出所:Manila Times)
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