[マレーシア] デベロッパー新規プロジェクトの立ち上げに慎重な姿勢

マレーシアのデベロッパーの大半が、今後のプロジェクトの立上げを進めるべきか、延期すべきか、慎重な姿勢を見せています。

[マレーシア] デベロッパー新規プロジェクトの立ち上げに慎重な姿勢


マレーシアのデベロッパーの大半が、今後のプロジェクトの立上げを進めるべきか、延期すべきか、慎重な姿勢を見せています。


アムインベストメント銀行(AmBank)のアナリスト、トン・パク・レン氏は、Covid-19流行は世界経済に大混乱を引き起こしたと述べています。


2020年3月18日から5月12日まで実施されたマレーシアの活動制限令(MCO)により、国内経済も約2か月間停止の状態となりました。現在は、回復期の回復MCOとして、多くのビジネスの再開が認められています。


「デベロッパー各社は、現在の経済状況を査定中です。消費者心理も冷え込んだ状態が続き、当面は生活必需品への支出に留まり、不動産のような大きな買い物は後回しになるでしょう。」


アムインベスト銀行は、マレーシア国内の不動産市場については「中立」の見方をしています。というのも、今後12か月は厳しい状態が続く見通しで、短中期的には予想外の変動はみられないと考えているからです。


トン氏は、アムインベスト銀行がモニター対象となっているデベロッパーは、ある程度未請求の売上があり、2020年、2021年の会計年度は黒字の状態が続くと予想しています。


SPセティア、マレーシアン・リソーシーズ、エコワールド・デベロップメントなどの企業は、初期段階のプロジェクトを多く抱えているため、今後12か月力強い収益は見込めないとしています。


「一方で、いくつか財務レバレッジを注意して見ている会社もあります。財務レバレッジは、景気低迷時の存続にかかる主要な要素のひとつです。データによると、アムインベスト銀行がモニターしているデベロッパーの純負債比率は平均36%とまだ問題ないレベルです。一方で、インタレスト・カバレッジ・レシオは約8倍と堅調を維持しています。」


トン氏によると、クレスト・ビルダー社の純負債比率が最も高く92%、次にエコワールドの67%、SPセティアの60%となっています。


一方で、アフォーダブルセグメントは好調が予想されています。引き続き都市化が進み、特に働く若者と若いファミリーからの需要を中心とした、大きな市場にけん引されるとみられています。


「多くの国内不動産デベロッパーがこのセグメントに力を入れているという動きにもよく表れています。」とトン氏は話しています。


トン氏は、デベロッパーへの朗報として、30万~250万リンギット(約750万円~約6,240万円)のレジデンシャル物件を購入する際の印紙税免除と、2020年6月1日~2021年12月31日の期間に行うレジデンシャル物件の売却にかかるマレーシア人向けの不動産キャピタルゲイン税(RPGT)の免除という、持家キャンペーンが再導入されることも挙げています。


このような対策が、住宅購入者とレジデンシャル市場の全体的な心理を回復させることになるでしょう。

 
アムインベスト銀行の注目はIOIプロパティーズ・グループで、中国とシンガポールを中心に、不動産開発プロジェクトが大きく貢献しています。


IOIプロパティーズ・グループは、高層レジデンシャルと土地付き住宅から構成される総開発額8億人民元(約121億円)のシアメン2プロジェクトを、今年段階的に立ち上げていくことにしています。


同グループは、シアメン3プロジェクトの立ち上げも計画中です。


▶IOIプロパーティーズに関するPropertyAccessの過去の記事は「こちら

(出所:New Straits Times

(トップ画像:Deva Darshan on Unsplash)