2022/04/04
GTキャピタルホールディングス社(GTキャピタル)は、2021年力強く返り咲き、連結の当期純利益は68%増の110億ペソ(約261億円)となりました。増益を大きくけん引したのは、銀行、自動車、そして不動産事業です。
GTキャピタル社長のカルメロ・マリア・ルサ・バウティスタ氏は、「2021年は、当グループにとって力強い立ち直りの年となりました。第4四半期、行動制限も緩和され、フィリピン経済が徐々に回復したことで、GTキャピタルの2021年は全体として好調で、コロナ前のレベルに近づいてきています。」と話しています。
コア事業の純利益も、2020年の74億ペソから、48%増の110億ペソ(約261億円)になりました。
GTキャピタルの事業には、次のようなものがあります。
銀行業 | メトロポリタンバンク&トラスト(Metrobank) |
自動車・自動車サービス | トヨタ・モーター・フィリピン(TMP)、トヨタ・マニラベイ(TMBC)、トヨタ・ファイナンシャル・サービス・フィリピン(TFSPH)、住商モーター・ファイナンス(Sumisho)およびGTキャピタル・オート・ディーラーシップ・ホールディングス(GTCAD) |
不動産 | フェデラルランド(Federal Land) |
保険 | フィリピン・アクサ生命保険(AXA Philippines) |
投資 | メトロ・パシフィック・インベストメント(MPIC) |
メトロバンクは、60%増益の222億ペソ(約527億円)となりました。トヨタ・モーター・フィリピン(TMP)の純利益は62億ペソ(約147億円)で、前年同期比82%増でした。
トヨタ・モーター・フィリピンは、フィリピンで200万台を売り上げるというマイルストーンを迎え、市場シェアも過去最高の46.3%を達成、20年連続で自動車市場を仕切っています。
GTCADのヴィンス・ソッコ会長は、自動車業界も、経済とともに立ち直ったと述べています。
「2021年、フィリピン経済の立ち直りとともに、自動車業界も同じ動きをしました。TMPは昨年、力強い業績を残し、業界の成長の勢いを大幅にしのいでいます。2021年、4か月にわたる行動制限があり、世界的にサプライチェーンも混乱していましたが、市場に力強く食い込めたことには非常に励まされます。TMPの46.3%という市場シェアはアセアン域内では最高、世界でも3番目です。経済も自動車市場も盛り上がる中、TMPは楽観的な見方を保っています。事実、今年3月には、TMPは30年以上前に営業を開始して以来、フィリピン国内で200万台を売り上げるという注目すべきマイルストーンを達成しました。」
フェデラルランドによる不動産販売も好調で、関連のMPICも純利益に貢献しました。
フェデラルランドは、2020年の6億ペソ(約14億円)から連結の純利益で10億ペソ(約27億円)へと57%の増益となりました。建設活動の継続、プロジェクト予約の増加、好調な販売に後押しされました。
2022年1月、フェデラルランドは、日本の野村不動産と戦略的パートナーシップを結び、フェデラルランドNREグローバル社(FNG)を設立、メトロマニラ、カヴィテ、セブでのプロジェクト開発を行うことにしています。
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一方で、AXAフィリピンの連結純利益は、前年の29億ペソから下がって、2021年は23億ペソ(約54億円)となりました。一時払い保険料販売は、前年同期比で50%増加しました。AXAフィリピンは、年間払いの保険料による生命保険販売も昨年の52億ペソ(約123億円)から増加して62億ペソ(約147億円)となりました。
(出所:Philstar)
(画像:Photo by REY MELVIN CARAAN on Unsplash)
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