2024/02/02
不動産コンサルタント会社 サヴィルズ(Savills)によると、ハノイ住宅市場のタウンハウスとヴィラセグメントの取引は2023年に76%減少し、2014年以来の最低水準となりました。同社によると、1年間の取引件数はわずか359件だったということです。
しかし、その価格は上昇を続けています。特にヴィラの新築市場では最も強い上昇が見られ、その価格は前四半期に55%上昇し、1平方メートルあたり1億6,000万ドン(約96万円)となりました。タウンハウスの平均価格は3%上昇し、1平方メートルあたり1億9400万ドン(約116万円)となりました。
ベトナム建設省は、2023年市場報告書の中で、ハノイのヴィラとタウンハウスの価格は取引件数が少ないにもかかわらず、依然として高いと述べています。
平均価格は1平方メートルあたり1億ドン(約60万円)を超え、西部のいくつかの場所では3億ドン(約180万円)まで上昇しました。
サヴィルズ・ハノイのリサーチ・コンサルティング部門シニアディレクターのドー・トゥー・ハン氏は、供給が限られていることと価格が高いことが取引不足の原因だと述べています。
サヴィルズによると、この2つのセグメントの新築市場は昨年、前年比23%減の700戸しか供給がされませんでした。
アナリストによると、建設コストと土地使用料が高いため、ほとんどのデベロッパーが価格を維持、あるいは上昇させたということです。
ハン氏によると、デベロッパーは慎重で、販売促進よりも法的手続きや建設完了を優先したため、新規プロジェクトの導入価格が急騰したということです。
その結果、都心から離れたミーリン区にあるようなリーズナブルな価格の数少ないプロジェクトはすぐに完売してしまったようです。
新築市場価格の高騰は、買い手が中古市場に目を向けるきっかけにもなりました。中古市場には通常多様な物件が手ごろな価格で存在し、すでに必要な書類も揃っているからです。
サヴィルズの専門家によると、中古市場では、ヴィラの価格は7%、タウンハウスは24%、新築市場より安く購入できるということです。
また、サヴィルズによると、2026年までにこの2セグメントあわせて37のプロジェクトで1万4,000戸が新たに建設される見込みです。そのうち30%がドンアイン区の計画です。また、2,900戸は今年発売予定だということです。
今後予定されている大型プロジェクトには、ドンアイン区の「Vinhomes Co Loa」やダンフォン区の「Vinhomes Wonder Park」などがあります。
ハン氏は、インフラ開発、特に環状3.5号線と4号線の建設は、市内の住宅市場を拡大につながり、2024年から26年の新規供給の75%は郊外のプロジェクトになると述べています。
(出所:VNexpress)
(画像:Image by Xuan Duong from Pixabay)
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