2024/08/29
「海外不動産投資に興味はあるけど、新興国への投資って実際どうなの?」
「新興国の不動産は、先進国と比べてリスクは高いんだろうな」
海外不動産の投資先を考えたときに、新興国はリスクが高そうに感じますよね。
この記事では、日本やアメリカなどの先進国と、東南アジアなど新興国の不動産に投資する際のリスクを、専門家が丁寧に比較します。
この記事を最後まで読むことで、それぞれの投資先におけるリスク度合いと、どんなリスクがあるのかをおさえることができます。
海外不動産投資を検討中の方、海外不動産の投資先の選定にお悩みの方は、是非参考にしてください。
結局最も低リスクなのはどこの国?
日本人の投資家が投資先を選ぶ前提に立てば、最もリスクが低いのは国内不動産投資です。
何よりも事例が豊富で情報収集が容易な点と、物件や不動産会社を見極めやすい点とから安全と言えます。
最も低リスクなのは日本の国内不動産投資
2024年時点では、日本国内の不動産投資とアメリカ・東南アジアの不動産投資を比較すると、最も低リスクなのは日本国内であると言えます。
日本国内のものであれば投資の先例も容易に見つかるため、失敗談から多くを学べるためです。
海外不動産投資は事例が少なく、公開されている失敗談はあまり多くありません。
また、日本国内の不動産投資は自国通貨の円で投資します。
国内不動産投資では、海外不動産投資で注意すべき為替のリスクがありません。
そのほか、日本では不動産市場も整備されているため、投資家向けの急な規制変更が起こる可能性も低いと言えます。
物件と不動産会社の選定については要注意ですが、言語の壁や時差がないため、不動産会社とのコミュニケーションも容易です。
物件や不動産会社を見極めやすい点で、国内不動産投資はリスクが低いと言えます。
日本国内の不動産投資は空室リスクと物件の値下がりが心配
海外不動産投資と比較すると国内不動産投資は低リスクですが、心配な部分もあります。
国内不動産投資で最も注意すべきポイントは将来性です。
日本ではすでに人口減少が始まっており、首都圏と地方都市の一部を除いて住宅需要は縮小し始めています。
国立社会保障・人口問題研究所の『日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)』を見てみましょう。
この推計によると、東京では、2040年まで人口増加が続く見通しで、将来的な住宅需要もまだ期待できます。
しかし、統計局の『人口推計』が示す通り、日本全体では、2023年10月時点で13年連続の人口減少(前年比約60万人減)です。
(出所:統計局『人口推計』)
今後も人口減少は加速する見通しなので、日本全体としての住宅需要は減少することが予想されます。
総じて不確実性が強まっている国内不動産投資では、物件価格や家賃の動向などについて注意を要します。
アメリカ不動産投資のメリットとリスク
アメリカは日本人でも不動産投資が可能な先進国の代表格です。
アメリカ不動産投資のメリットは、先進国特有の安定性がある一方で、将来性とのバランスも取れていることです。
しかしアメリカも海外であることに変わりはなく、不動産業者の見極め難易度が高い点はリスクと言えます。
アメリカは人口増加中の先進国
世界では先進国の多くが人口減少局面に入る中で、アメリカの人口は増加しています。
人口増加は住宅需要の拡大につながるため、アメリカ不動産投資では物件価格や家賃の値上がりを期待できます。
また、アメリカでは外国人投資家に対する規制がなく、外国人でも土地を保有可能です。
アメリカの不動産市場は法整備も進んでいるため、所有権登記や規制変更に関するリスクも少ないと言えます。
そのほか、USドルで収入を得られる点もアメリカ不動産投資のメリットです。
USドルは世界の基軸通貨であり、様々な資産運用に応用できます。
気をつけるべきは不動産業者に関するリスク
海外不動産投資の中でもメリットの多いアメリカ不動産投資ですが、注意すべきリスクもあります。
アメリカ不動産投資の代表的なリスクは、不動産業者に関するものです。
アメリカ不動産投資を取り扱う日本の不動産業者もいますが、それほど数が多くありません。
不動産業者の選択肢が少なく、比較しづらい点はデメリットと言えます。
また、アメリカで不動産を取り扱うエージェントは大勢いますが、アメリカの不動産エージェントは各自が個人事業主である点に要注意です。
アメリカの不動産業者はあくまでも個々のエージェントに看板を貸しているだけであり、社員として雇用しているわけではありません。
個人事業主のエージェントについて、質を見極めるのは難易度が高いと言えます。
もう1点、アメリカ不動産投資で注意すべきは物件価格の高さです。
アメリカは国土が広く、州によっては不動産価格が非常に安価なところもあります。
しかし、不動産価格が安いエリアでは、治安が非常に悪いなど、安いなりの背景がある点に要注意です。
一方で、ハワイ・ニューヨーク・ロサンゼルスなど、日本人にも馴染みのある大都市圏では、物件価格が非常に高くなっています。
物件価格が高いと利回りは下がるため、アメリカ不動産投資では利回りとリスクのバランスに要注意です。
東南アジアの不動産投資が持つメリットとリスク
東南アジアの不動産投資は、日本国内の不動産投資やアメリカ不動産投資と比較して大きな将来性を持っています。
リスクをコントロールできれば、最も大きな利益を狙える点が最大のメリットです。
その一方で、不動産マーケットの整備が進んでおらず、急な規制変更も起こり得る点や、物件の引き渡しに関して不確実性もある点がリスクと言えます。
将来性の大きさが最大のメリット
東南アジアの不動産投資が持つメリットは、経済成長と人口増加とを背景とした将来性の大きさです。
東南アジアの新興国には、経済成長率と人口増加率とを高水準で維持している国が多く、住宅需要の拡大を期待できます。
不動産価格と家賃との値上がりを期待できるため、時間の経過によって利益を拡大していける点で、東南アジアの不動産投資はメリットが大きいものです。
なお、平均的な所得が低い新興国で入居者が入るのか不安に思う人もいるかもしれません。
しかし、新興国の首都には特に、富裕層と呼べる人も多いものです。
また、海外から進出してきた企業は首都にオフィスを構えるため、外国人駐在員の入居も期待できます。
地方都市では開発が遅れていても、首都では毎日渋滞が絶えないという新興国は多いものです。
万一入居者探しに苦戦することがあっても、最悪の場合は募集家賃を下げるなど対策することができます。
まったく入居者が入らないという状況は回避できると言えます。
急な規制変更や竣工リスクに要注意
新興国では海外資本による都市開発や住宅建設が非常に活発です。
海外からの投資マネーが流入することも多く、現地人が住宅を購入できない事態に陥る場合もあります。
こうした場合は、海外投資家向けに規制がかかることも多いものです。
急な規制変更が起こる可能性は、新興国の不動産投資が持つ特有のリスクと言えます。
新興国の不動産投資では、急な規制変更によって外国人への物件売却が困難になる・通貨の海外持ち出しが制限されるなどのリスクに要注意です。
また、新興国では実績の乏しい現地デベロッパーも少なくありません。
実績のないデベロッパーが建設する物件は、資金繰りに行き詰まった結果、途中で工事が中断されてしまうこともあります。
工事が中断されると、購入者が支払った資金が返金される可能性は非常に低いです。
このように、工事が中断されて物件の引き渡しを受けられないリスクのことを「竣工リスク」と呼びます。
竣工リスクを軽減するためには、現地企業と日系企業との共同プロジェクトや、現地最大手のデベロッパーが手がけるプロジェクトなどを選ぶのが適当です。
まとめ
日本・アメリカ・東南アジアの比較で見ると、日本人投資家が最も低リスクで投資できるのは、日本国内の不動産投資です。
しかし、人口減少による国力の低下が懸念される中では、国内不動産投資は将来性に難があります。
アメリカは将来性とリスクのバランスが取れていますが、物件価格がネックです。
海外不動産投資ではローンの利用難易度が高いことも考慮すると、多くのキャッシュを要する点でやや玄人向けの投資先と言えます。
東南アジアの不動産投資では、成長の伸び代が最も大きいことから、キャピタルゲインとインカムゲインの両方を狙った投資が可能です。
一方では注意すべきリスクが多いものの、不動産業者と物件の選び方を工夫することや、分散投資を図ることなどでリスクは軽減できます。
海外不動産を取り扱う会社は国内外を見ても数多くあります。
どの企業に依頼をするのか、決め手となるのは豊富な経験と厳選された取り扱い物件、そして現地パートナーとの優良なコネクションです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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・2024年2月21日「オルティガス・ランド社」のTop海外マーケティングパートナー企業に選定
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