2020/12/18
[マレーシア]パンデミックでも高いROIを維持するKL首都圏のアパート/コンド
現在のCovid-19パンデミックが引き起こした市場の厳しい状況にもかかわらず、クアラルンプール首都圏の高層レジデンシャルの中には、高い総投資収益率(ROI)を維持しているものもあるようです。
オンライン賃貸プラットフォームを展開するSPEEDHOMEのCEO、ウォン・ウェイ・メン氏によると、一部の地域の総ROIは3.2~5.2%で、銀行の12か月預金金利2.2%と比較しても高いと述べています。
ウォン氏は、同社が過去1年で扱った賃貸取引に基づくと、スランゴールとクアラルンプールの高層レジデンシャルの長期賃貸需要は、パンデミックに大きな影響は受けていないと話しています。
ウォン氏によると、シャーアラム、ペタリン、ワンサ―マジュ、ダマンサラ・プルダナ、チェラスといった賃貸に人気のエリアでは、需要は高止まりしており、特に賃貸収入が月1,500~2,000リンギットの中間レンジのレジデンシャルではそれが顕著だとしています。
ぺタリン・ジャヤの2ベッドルーム・2バスルーム完全家具付きの高層アパートメントでは、賃料は月1,700~2,200リンギット程度となっているようです。
ウォン氏は、同程度の物件の現在の販売価格は40万~45万リンギットなっており、ROIは4.5%~5.2%となるということです。
「銀行の低金利と比較すると、とても魅力的です。」と同氏はその声明の中で述べています。
ウォン氏はまた、シャーアラム、ワンサ―マジュといったエリアは、学生に人気ですが、ROIには圧力がかかっているとも説明しています。
「このあたりのエリアは学生の賃貸ホットスポットとなっており、通常は健常なROIとなっています。しかし、Covid-19の状況が改善せずに、大学が閉鎖したままだと、シャーアラム、ワンサ―マジュの長期的なレジデンシャル賃貸市場は、賃料を下げる圧力にさらされるでしょう。」
人口密度の高いチェラスエリアのROIは現在3.75%だということです。
ウォン氏は、この主要な理由として、レジデンシャル物件の過剰供給と、空きユニットを埋めるような人たちが入る大規模なオフィスビルが多くないことを挙げています。
「チェラスは、借り手市場になろうとしています。古めの3ベッドルーム・2リビングルームの物件タイプなどでは、賃料は1,250リンギット程度にとどまっています。」
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(出所:New Straits Times)
(トップ画像:Photo by Deva Darshan from Pexels)
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