[ベトナム] 第3四半期、製造業回復でGDP成長率13.67%

2022/09/29


ベトナムの2022年第3四半期の国内総生産(GDP)は、前年同期比で13.67%成長しました。力強い製造業と輸出に加え、低いベース効果により、過去何十年で最も急速なペースとなりました。



ベトナム統計総局(GSO)のレポートによると、工業・建設業は、7月から9月で前年同期比12.91%成長しました。一方で、サービス業は18.86%、農業は3.24%成長しました。



ベトナムのGDPは、昨年第3四半期、パンデミックの影響で6%以上収縮しましたが、域内の製造業のハブとなっているベトナムはそれ以降回復を見せてきました。



1月から9月の輸出は、前年同期から17.3%伸びて2825.2億ドルを記録、工業生産は9.6%増加しました。



GSOは、「第3四半期の事業活動は、特に、パンデミックにより国内各地で厳しいロックダウンが行われていた昨年同時期と比較すると、力強く成長しました。」と述べています。



一方で、ベトナムは上向きのインフレ圧力を受けており、中央銀行は先週、政策金利を引き上げることを決定しています。



フィッチ・ソリューションズは、今後2四半期で、中央銀行がさらなる利上げを行う予測をしています。



フィッチ・ソリューションズは、「アジアのほとんどの中央銀行と同様に、(ベトナム国立銀行は)、アメリカの利上げにより、かなりの政策引き締めの圧力を受けていました。ベトナムの現在の低金利環境は、これ以上は継続しなさそうです。」



GSOによると、9月の消費者物価は、昨年末から4.01%上昇しました。



ベトナムは、今年のGDP成長目標を6.0~6.5%、インフレ目標を4%と置いています。



キャピタル・エコノミクスは、急激な通貨安のリスクを含む、新しい向かい風が出てきており、輸入価格の圧力を上げそうだ、と述べています。しかし、GDPの成長率予測については、今年9.0%、来年7.5%を据え置いています。



(出所:Reuters

(画像:Image by Peggy from Pixabay)