[フィリピン] VistaREIT、株式売り出しに先立ち資産の組入れを計画

2022/04/25


ビスタランド&ライフスケープス社(Vista Land & Lifescapes, Inc.)の不動産投資信託、VistaREIT社(VistaREIT, Inc.)は、5月初旬の新規株式売り出しの準備をするにあたって、ビラールグループの採算性の高い資産とプロジェクトを資産に組み入れる計画です。



同社が発表した声明によると、VistaREITは、力強く、地理的にも多様性に富んだ採算性の高い資産の供給ルートに「堅実な拡大プログラム」の望みをかけていると述べています。



ビスタグループの上場持株会社、ビスタランドは、レジデンシャル分譲地のデベロッパーであり、住宅およびコンドミニアムユニットの建築会社でもあります。



VistaREITは、ビスタグループのプライムオフィス物件であり、マンダルヨン市に位置するメインオフィス「
ワールドワイド・コーポレート・センター」を取り込む計画です。



2022年3月末、VistaREITは、証券取引委員会に91.8億ペソ(約225億円)の新規株式上場を登録する声明を提出しました。



計画によると、33.3億株を上限とする二次普通株式を、一株当たり最大2.50ペソ(約16円)で売り出します。オーバーアロットメントオプションは、二次普通株式が最大3億3,370万株です。



ビスタランドによると、VistaREITは、フィリピン経済がCovid-19パンデミックから回復するにつれて、「巨大な成長のオポチュニティ」を抱えていると言います。



ビスタランドの商業資産は、モール31棟、オフィスビル7棟、コマーシャルセンター69棟で、総床面積は合計で16億平米にもなります。



さらに、ビスタ・エステーツ(Vista Estates)と呼ばれる更地3,000ヘクタールも所有しています。



VistaREITの資産は、ビスタランドの総床面積の20%超に相当するということです。



VistaREITの当初ポートフォリオは、コミュニティモール10棟とフィリピン経済特区庁(PEZA)に登録されたオフィスビル2棟、合計の総床面積は256,404平米で構成されています。



コロナウイルス感染対策の行動制限が緩和されたことで、景気の回復が見込まれており、VistaREITは、家具や日曜大工品などを扱うAllHomeやAllDayスーパーマーケットなど、ビラールグループのリテールエコシステムとの相乗効果を大きなメリットだとみなしています。これらのテナントは、ポートフォリオの総賃貸可能エリア(GLA)の68%に相当し、2021年末時点の賃貸収入の77%に貢献しました。




VistaREITは、2022年2月のCiticore Energy REIT社に続いて、今年2番目の上場になります。これまでに、上場しているREITには、アヤラランドのAREIT Inc.、ダブルドラゴンのDDMP REIT Inc.、ゴティアヌン財閥のFilinvest REIT Corp.、ロビンソンズランドのRL Commercial REIT Inc.、そしてメガワールドグループのMREIT Inc.があります。




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(出所:Business World OnlinePhilstar

(画像:Photo by Wander Fleur on Unsplash )