海外不動産投資の失敗パターン5つ|覚えておきたい対策を専門家が解説!

2024/11/13

監修: 不動産のエキスパート 風戸裕樹


「海外不動産に興味があるけど、失敗が怖い」

「海外不動産投資を実際に行っている人の失敗はどんなパターンがあるのか」



フィリピン・タイを始めとする東南アジア・オーストラリア・ドバイなど、海外不動産への投資は年々関心が高まっています。


でも、「どのような失敗があるのかも分からないしお金が無くなるのは嫌だし……」と考えると不安がありますよね。



この記事では、海外不動産投資によくある失敗を5つに分けて専門家が紹介します。


最後まで読むことで、海外不動産投資ならではのパターンを事前に把握することができます。


多くの人が引っかかってしまう失敗パターンや海外不動産の特徴について理解することで、投資が上手くいくようにしましょう。


海外不動産投資に興味がある方、海外の不動産への投資におけるよくある失敗について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。



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海外不動産投資のよくある5つの失敗


海外不動産投資のよくある失敗は主に5つあります。


①物件価格が周辺相場と比べて割高だった

②賃貸付けが上手くできず家賃収入が入らない

③売却が上手くできず資金を回収できない

④為替によって想定していた金額よりも割高になった

⑤物件の竣工が大幅に遅れることがある


では、一つずつ見ていきましょう。




①物件価格が周辺相場と比べて割高だった


物件価格を見る時に、その物件が位置しているエリアの他の物件と、価格を比較する必要があります。


なぜなら、同じエリアに位置する物件でも、物件の質や開発会社(デベロッパー)よって大きく価格が異なることがあるからです。


以下の資料は、フィリピンの首都マニラにあるオルティガスエリアのMavenという物件の資料になります。


周辺相場と比べても坪単価が200万円を切り、かなりお得な価格で購入できることが分かります。



Mavenの周辺では、2029年に地下鉄の新路線開通にともなう新駅ができると決定しています。


私も実際このエリアを訪問しましたが、色々な物件の中でもMavenの位置は特に駅から近くアクセスも良好です。


Mavenのように周辺の相場より割安な物件を購入すると、他の物件を買うのと比べて大きなリターンが想定できます。



その一方で、気に入った物件があっても周辺相場より割高であれば、将来的なリターンが保証されない場合があります。


少しでも多く投資額を回収できるよう、エリア内の他の物件と価格をしっかり比較しながら割安な物件を手に入れましょう。



②賃貸付けが上手くできず家賃収入が入らない


購入した不動産の賃貸募集をかけても、なかなかテナントが決まらないという悩みは海外不動産でもよくあります。


海外不動産を購入したは良いものの、賃貸付けが出来ないと、投資として良い状態とは言えません。


なぜなら、毎月の家賃が入ってこなくても、物件の固定資産税や掃除代など定期的に費用が発生するからです。


その結果、投資家の年間収支がマイナスになるリスクがあります。



では、海外不動産においてはどのように賃貸付けをすれば良いのでしょうか。


結論から言うと、現地に支社を持ち、日本人運営の管理会社と提携をしているエージェントから物件を購入するのが安心です。


海外は日本と比べて商習慣の違いや文化の違いがあるため、国内と比べて管理体制が大雑把になりがちです。



例えば、テナントの入れ替え時に汚れを認識していなかった、テナントに請求する費用をオーナーに請求していたなど、杜撰な管理をしている会社は多くあります。


それらの点を回避するためにも、しっかりとしたエージェントから物件を購入することで、失敗リスクを最小限におさえましょう。



ちなみに、弊社Property Access株式会社は全世界の大手企業80社以上と提携をしており、海外はフィリピン・シンガポール・韓国に支社があります。


日本人が経営する管理会社と数多く提携しているため、やり取りもスムーズに進められるのが大きな魅力です。


日々最新の情報を入手し、安心して不動産投資ができる環境を提供しています。




③売却が上手くできず資金を回収できない


いざ売却しようと思っても、思うような金額で売れず賃金を回収できない失敗もあります。


売却が上手くいかないと、せっかく海外不動産を購入したは良いものの、再度現金化することができないリスクが生じることも。


その結果、投資先としては失敗と言わざるを得なくなるのです。



売却を成功させるには、現地にルートを持ったエージェントと繋がることが必要になります。


エージェント選びは、海外不動産にとって最も重要な要素の1つと言っても過言ではありません。


海外不動産を売却する際には、日本人のみならず現地在住の外国人も想定しておくと、成功率が高まります。



例えばフィリピンの場合、1つのコンドミニアムにつき40%(総戸数が100室あるコンドミニアムの場合は40室まで)しか外国人は購入できません。


残りの60%は、自ずとフィリピンの国籍を持ったフィリピン人のみ購入できるのが現状です。


つまり、半分以上が現地に住むフィリピン人の購入によって成立しているのです。



ですので、現地にルートを持ったエージェントに依頼することで、現地の外国人に売却出来る可能性が広がり、資金の回収が上手く出来るようになります。


参考までに、フィリピンを含めた東南アジアの国々の外国人所有制限についてまとめた表を以下に記載します。


このように各国を比較しても、外国人への不動産売却に制限をかける国もあるのが現状です。


売却を検討するときは、確実に成約につなげるためにも現地ルートを持つエージェントに依頼するのが重要と言えるでしょう。


④為替によって想定していた金額よりも割高になった


海外不動産を購入する際に、避けられない問題は為替です。


昨今の急激な円安は、海外不動産に投資するのにおいて注視が必要になってきます。


為替が円安になると、契約時に想定していた金額よりも物件価格が大幅に上昇してしまうことがあり注意が必要です。



この失敗を避けるには、どのようにすれば良いでしょうか。


答えは、分割払いができる物件に投資することです。


海外不動産では、物件の竣工まで5年かかる場合、契約時に物件価格の全てを支払う義務がありません。


つまり物件によっては、物件価格に対し頭金10%を支払ったあと、竣工までの期間はさらに10%を分割金として毎月支払うことが可能です。


残りの80%分に関しては、国内不動産を担保としたローンを利用できるので、手元にまとまった資金がなくても海外不動産に投資ができる仕組みとなっています。




例えば、物件価格が約1800万円の部屋の場合は、以下のように支払えます。


頭金:180万円(物件価格の10%)

分割金:180万円(物件価格の10%)

竣工時:1,440万円(物件価格の80%)


このなかで、分割金の支払い額は「180万円÷60ヶ月分(12ヶ月×5年)=3万円」となり、毎月3万円の支払いのみで、物件の権利を所有できます。


分割払いの途中でも、為替の変動を予想しながら数ヶ月分・数年分もしくは全額を繰上げで支払うことも可能です。



為替による支払い金額の上昇を緩和するためには、為替の状況を鑑みることが大事です。


少しでも元手が増えるよう、自分で支払金額をコントロールしていきましょう。



⑤物件の竣工が大幅に遅れることがある


海外不動産に投資したは良いものの、物件の竣工が遅れて投資計画がズレる失敗もあり得ます。


5年後に出来ると聞いて資金計画を綿密に作って投資を決断しても、物件の竣工が遅れると資金の回収が思い通りに進みません。


結果として、想定していた投資とならない場合があるのです。



では、どうすれば竣工の遅れを回避することが出来るのでしょうか。


その答えは、物件の開発会社についてよく調べることです。



開発会社のなかには、遅延する会社や時期ピッタリで竣工する会社など、さまざまな特色があります。


例えば、カンボジアの首都プノンペンの場合は、竣工が遅れている物件が多くあります。


中には10年前に竣工予定だった物件が、廃墟として建物の躯体部分だけ残っているケースも見受けられます。


実際のプノンペンの廃墟の写真


上記写真の金色のビルは、完成されず工事も止まってしまっている状態です。


※2018年時点で10年ぶりに工事再開との記事(https://business-partners.asia/cambodia/keizai-20180201-gt/)があったが、2023年の筆者訪問時点で未完成。

筆者が現地視察時(2023年3月)に撮影


開発会社について色々な会社と提携しているエージェントに、実際の遅延状況などについて尋ねると失敗を回避出来る確率は上がります。


海外不動産においては竣工の遅れはよくあることなので、開発会社ごとのこれまでの遅延傾向や実績をしっかり調べて投資するようにしましょう。




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まとめ


今回は、海外不動産投資のよくある失敗として以下の5つをご紹介しました。


①物件価格が周辺相場と比べて割高だった

②賃貸付けが上手くできず家賃収入が入らない

③売却が上手くできず資金を回収できない

④為替によって想定していた金額よりも割高になった

⑤物件の竣工が大幅に遅れることがある


海外不動産を購入するには、成功例だけではなく失敗についても学ぶ必要があります。


また購入した後の賃貸付け・売却といった出口を想定することが投資には大切です。


経済成長と共に人口も増加している外国に投資することは、大きなリターンが予想される反面、リスクも多く存在しています。



ですが、国内不動産では獲得するのが難しいような、まとまった資産を得られるのが、海外不動産投資の魅力でもあります。


以下の記事では、海外物件のなかでもフィリピン不動産投資のメリット・デメリットを解説しています。



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失敗例を学んだ上でリスクとチャンスについてよく考えた上で投資をすることで、海外不動産投資でも多くのリターンが得られるようにしていきましょう。



そのためには、現地の手続きに精通したエージェントの助けを借りるのがおすすめです。



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少しでも皆様の失敗を減らして、海外不動産投資の成功の手助けとなれば嬉しいです。


最後までお読みいただきありがとうございました。