[マレーシア] 観光局2021年第1四半期にASEAN近隣国と「グリーントラベルバブル」めざす

2020/10/29

[マレーシア] 観光局2021年第1四半期にASEAN近隣国と「グリーントラベルバブル」めざす

マレーシア観光局(Tourism Malaysia)は、Covid-19パンデミックに大打撃を受けて苦しむ国内観光業を強化すべく「トラベルバブル」の設定を検討しています。トラベルバブルとは、あらかじめ協定を結んだ国との間で、国境を越えた往来を可能にして、渡航者への隔離などの制限を緩和しようとするものです。


これは、ムサ・ユーソフ観光局長が2020年9月末に明かしたもので、マレーシアのコロナの状況が落ち着けば、2021年第1四半期にも、レジャーでの外国との往来を段階的に開始していきたい考えです。


マレーシアとシンガポールはすでに両国間の国境を越えた往来を認めていますが、必要不可欠なサービスに限定されており、レジャー目的ではありません。


ムサ局長は、観光局の意向として、国外からの観光客を一気に受け入れるのではなく、ASEANの近隣諸国との国境を越えた往来から始めていきたいと説明しています。


ASEAN域内だけで6億人の市場があり、マレーシアの観光に大きな貢献をしています。観光局は、必ずしも飛行機に乗らなくても行き来ができる、シンガポール、ブルネイ、タイ、インドネシアといった国々を特に視野に入れています。


2020年8月、マレーシアとシンガポールは、二か国間グリーンレーン(RGL)および定期的通勤アレンジメント(PCA)の設定で合意しました。RGLは、必要不可欠なビジネスおよび公用での国境を超える往来を認めるもので、PCAはシンガポール及びマレーシアの住人でビジネス・就労目的で相手側の長期入国パスを保有する者について、就労目的での入国を認めるというものです。


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ムサ局長は、シンガポール単独でもマレーシアを訪問する観光客の65%を占めていることを明かしています。

また、ムサ局長によると、2020年1月~6月で、世界の観光業は65%減、6月単月では93%減となりました。マレーシアは、同6か月間での観光業は68.2%減となりました。しかし、1月、2月の観光客数が多かったことが救いだったようです。


ムサ局長は、国内のCovid-19感染拡大抑制を活用して、旅行客に安心して旅行してもらえる国としてアピールしていきたい考えです。


一方で、それまでCovid-19の感染者数をうまくコントロールできているかのように見えたマレーシアでしたが、時を同じくした9月末頃から、サバ州で行われた選挙をきっかけとして、マレーシアの感染者数が再び上昇しており、政府は10月14日よりクアラルンプールを含む、スランゴール、プトラジャヤエリアで一段階厳しい条件付き活動制限令(CMCO)を実施して、感染拡大の封じ込めに取り組んでいます。


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(出所:Malay Mail

(トップ画像:Sangga Rima Roman Selia on Unsplash )